<全国地域サッカーチャンピオンズリーグ:いわきFC1-1福井ユナイテッド>◇24日◇決勝ラウンド最終節◇福島・Jヴィレッジスタジアム
いわきFC(東北・福島)が1-1で福井ユナイテッド(北信越・福井)に引き分け、2勝1分けでの優勝を決めた。前半に1点を先制されたが、後半7分にFWバスケス・バイロン(19)が右足で同点弾。前節22日で内定したJFL昇格(2位以内)に花を添えた。16年シーズンからJリーグ参入へ本格強化を開始。来月5日のJFL理事会で来季参戦が正式決定する。
DF平沢俊輔主将(25)が優勝トロフィーを高々と掲げた。本拠いわき市に近いJヴィレッジで、背中を押してくれたサポーターと歓喜。同主将にとっても、中学、高校でJFAアカデミー福島に所属し、被災した忘れられない“ホーム”でもある。主力の累積警告で巡ってきた先発出場で優勝のピッチに立ち「思い入れのある地でスタメン。縁を感じた。集大成のプレーが出来た思う」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
雨の中でも、最後まで勝ち点3獲得へ必死に守り、攻めた。GK坂田が何度も好セーブを見せ、DF陣も体を張った。FW赤星が前半途中で左足骨折で交代も、途中出場FW吉田知がゴール前に抜け出して相手GKのファウルを誘い、好機も得た。「優勝しなくちゃ意味がないと話していた。最高の結果ではなかったけれど、勝ち点1は最低限の結果」と胸を張った。
表彰式後は、いわきFCパークに戻り、サポーターとも優勝とJFL昇格の喜びを分かちあった。15年末からスポーツアパレル「アンダーアーマー」などを手掛けるドーム社の支援を受け、J参入への強化を図ってきた大倉智社長(50)も「Jヴィレッジで昇格を決められることは震災以降、誰も想像出来なかった。新しい価値を作れた」。現選手、スタッフ以外にも16年以降に約40人の選手が同チームでプレーしており「その選手たちも歴史を築いてくれたことを忘れずに歩んでいきたい」と感謝した。
来季はJ3昇格に挑み、新たな1歩を進む。田村雄三監督(36)は「勝ち点も大事ですがプロセスも大事。緊迫した試合が週に1回あれば、もっと成長出来る」。来季は、長距離アウェーなどを含めた初経験も積み、強さを加速。まだまだ通過点にすぎない。【鎌田直秀】