令和“発祥の地”筑陽学園が初戦突破、4戦連続0封

筑陽学園対愛工大名電 1-0で勝利し、スタンドに拍手する筑陽学園イレブン(撮影・浅見桂子)

<全国高校サッカー選手権:筑陽学園1-0愛工大名電>◇1回戦◇31日◇NACK5

筑陽学園(福岡)が1-0で愛工大名電(愛知)を下した。持ち前の堅守カウンターから流れを引き寄せ、CKで得た虎の子の1点を守りきった。福岡大会準々決勝から4試合連続の0封劇だ。令和“発祥の地”とされる福岡・太宰府市にある同校が、天神様も味方に!? 初戦を突破した。

令和最初の選手権Vをゆかりの地に報告だ! 筑陽らしい粘りで完封勝利を飾り、主将のGK野中友椰(3年)は両手でガッツポーズ。「しっかり守りでしのぎ1番いい時間に点が取れた。これで筑陽の名が知られたと思う。もっと勝って太宰府が注目されるよう頑張りたい」と喜んだ。

自慢の堅守から生まれた前半ロスタイム3分の決勝点だった。6、7種類のバリエーションがあるというCK9本目。カーブをかけるなどパターンを変えていたキッカーのMF藤隆成(3年)が今度は機転を利かせ、「相手が嫌そうだった」と、速いストレートのボールを配給。ニアからファーに位置を変えたFW岩崎巧(2年)が「いいボールが来て合わせるだけだった」とワンチャンスを頭で決めた。天神様もほほえんだ瞬間だった。

令和の引用元となった「万葉集」の「梅花の歌」32首の序文を詠んだ大伴旅人の邸宅跡とされるゆかりの坂本八幡宮と、太宰府天満宮に参拝し必勝を期した。野中主将は「令和初の大会ということで勝ち進めばもっと注目されると思う。意識しながら注目されればいいと思う」と燃えていた。

守備が安定し今大会は11大会ぶり3度目の選手権出場。プリンスリーグなどでは守備の崩壊が止まらなかった。筑陽学園OBで元湘南ベルマーレの青柳良久監督(45)は「10月まで最悪のチーム」と嘆く低迷ぶりだった。しかし、そこからDF陣をてこ入れ。DF古賀健琉(3年)をボランチから右SBにコンバート、右半月板損傷からDF岡宗万(3年)の復帰で見違える堅守が構築された。

福岡県大会では準々決勝から3試合連続0封。決勝戦は堅守カウンターで鹿島アントラーズ内定のMF荒木を擁し7連覇を目指した東福岡を1-0で撃破。強力攻撃陣のシュートをわずか3本に抑えた実力は本物だった。

チーム力向上の要因は他にもある。プロ野球広島でトレーニングコーチを務めた山地豊氏による肉体改造も奏功。近年、校内に人工芝グラウンドが整備され、練習環境が整っていた。

次戦の相手は、20年1月2日草津東(滋賀)に決まった。“神がかりキック”で貢献した藤は「次も粘り強い守備とサイド攻撃で貢献したい」。愛称の「青い稲妻」軍団が、03年大会準優勝以来の快進撃を狙う。【菊川光一】