新主将堀米、今季にかける「新潟はJ1にいないと」

高知キャンプ中の練習試合・富山戦(8日)でボールを運ぶ堀米

J2アルビレックス新潟は高知キャンプを終え、19日から開幕のザスパクサツ群馬戦(23日、群馬・正田醤油スタジアム群馬)に向けた練習を開始する。今季、MFシルビーニョ(29)とともに2人制で主将を務めるのは左サイドバックのDF堀米悠斗(25)。新潟在籍4年目の新主将が、スペイン出身のアルベルト監督(51)の目指すサッカーと“新潟らしさ”を融合させてチームをけん引する。新しいシーズンにかける思いを聞いた。

開幕への準備が進む中、堀米はリーダーシップを発揮してきた。チームメートやアルベルト監督ら指導陣と積極的にコミュニケーションを取った。新生アルビレックスをけん引する思いは行動に表れた。

-キャンプを終え、チームの状態は

堀米 スタッフがリカバリーなどでうまくコントロールしてくれました。疲労が大きいという感じはしていません。チームの成熟度はもっと高めなければならないですが、個人的にも新潟に来て4年目で一番いい。

-主将を告げられたのは

堀米 チーム始動日に監督から「シルビーニョと一緒に主将をやってくれないか」と。光栄なことなので、「スペイン語の勉強をします」と答えました(笑い)。コンサドーレ札幌の下部組織で主将経験はありますが、プロでは初の主将です。年齢的にはチームの真ん中くらい。若手にはいじってもらいたいし、ベテランのことはいじってあげたい(笑い)。

-シルビーニョとは

堀米 チームの決めごとを作る時は相談します。監督からは「2人とも同じ立場。対等」と言われました。2人の方が心強い。外国人選手がたくさんいるので、そちらはシルビーニョがまとめてくれます。

-指導陣、選手の入れ替わりがあり、以前のアルビレックスを知る選手が少なくなった

堀米 僕なりに伝えられてきたことや、アルビらしさという言葉を受け止めてきました。残さなければならない部分と、時代の流れで変わらなければならない部分がある。監督はそこはうまくやってくれています。キャンプでは球際と攻守の切り替えを強調していました。アルビがやってきた部分です。僕自身は(試合前、選手がピッチで円陣を組み、各位置に全力でダッシュする)伝統の「円陣ダッシュ」を大切にしたいですね。

-どんな思いが

堀米 ここ数年、円陣ダッシュの意識が薄れていると感じていました。サポーターも大事にしてきたことだから、戦う姿勢を見せるということを今季は徹底してやろう、と。

-変わっていく部分は

堀米 攻撃のアイデア、効果的なポジショニング、ボール大切にすることなどは、これから突き詰めていくと思います。気持ちで理解するだけでなく、頭を使ってどうすれば優位に立てるかを全員がやっていかなければならないです。

-キャンプでは練習中、選手や監督と直接話す場面が多かった

堀米 疑問に思ったことはぶつけあわなければならない。シーズン中も何かあったら全員で集まるという行動を早めに起こしたい。監督にも「何かあったら聞いてくれ」と言われています。同時に「選手にそういう姿勢を見せてくれ」とも。だから疑問を感じたらすぐに聞きに行きました。

-左サイドバックとしての自身のプレーには

堀米 人と関わりながらやるのが自分のスタイル。味方選手の特長に合わせてプレーの選択をしていきたい。今季は全試合に出たいし、10アシストを目指したいです。

-開幕への心構えを

堀米 序盤、チームが完成していない段階でどれだけ泥くさく勝ち点を拾えるか。やりたいことにトライしながらも結果を求めたい。目の前の試合にすべてを注ぎ、それが終わったら次の試合へ-。その意識を全員で共有し、その上でやはり結果が欲しい。新潟はJ1にいなければならないと思います。【聞き手・斎藤慎一郎】

◆堀米悠斗(ほりごめ・ゆうと)1994年(平6)9月9日生まれ、北海道出身。札幌厚別高では札幌U-18に所属。12年のユース選手権で優勝。13年にトップチーム入りを果たす。16年は33試合に出場し、札幌のJ1昇格に貢献した。17年新潟に完全移籍。ポジションはDF。168センチ、64キロ。