山形FW大槻、27日J2再開戦へ「平常心で臨む」

パスを出す山形FW大槻

J2再開へのカウントダウンが始まった。27日のホーム栃木戦まで10日を切り、モンテディオ山形が最終調整に入った。約2時間の練習後に、昨季チーム得点王のFW大槻とディフェンスリーダー栗山がオンラインで取材に対応。大槻は「開幕前ぐらいにはなっている」と順調な仕上がりを強調しながら、「まだ1試合終わっただけなので、いつもどおり平常心で臨むことが大事」と冷静に見据えている。

今季のリーグ規定では降格はなく、上位2チームが自動昇格となる。大槻は「昇格だけを狙っている」と目標にブレはない。一方、栗山は「降格がないことでチャレンジできるので、それがいい方向にいけば成長につながる。逆に『負けてもいいや』と、緩くなるのはよくない。そのへんをしっかりコントロールできれば」と冷静に受け止める。

過密日程となる中、チーム内競争は激しくなる。栗山は「今季は2チーム分持っていなきゃ戦えない。それができるチームで、誰が出ても戦える。そんな中でも自分を使いたいと思ってもらえるようにしたい」と語り、大槻も「全員の力が必要になってくる。競争しながらやっていきたい」と気持ちを引き締めた。

磐田との開幕戦で、セットプレー絡みで2失点した栗山は、活動休止期間にコンセプトが似た海外チームの動画を見たり、トレーニング法などを学んだ。「頭が整理できてストレスが緩和された。もう1段階レベルアップするための道筋が見つかった」とリセットできた。大槻は「中断期間に選手間の距離も縮まり、コミュニケーションも深まった。FWとしてもちろん狙っている」と4カ月越しのチーム初ゴールに狙いを定める。攻守の両輪が決意を新たに初勝利を目指す。

【野上伸悟】

○…練習後に相田社長、石丸監督、山田主将が県庁の吉村美栄子山形県知事(69)を表敬訪問し、リーグ再開後の支援と協力をお願いした。吉村知事は「みんな待っていました。元気をもらえるんですよ」と歓迎。相田社長からMF小松がNHKの人気番組「サラメシ」に出演したことを聞くと、「出てました、見ました、見ましたよ。サクランボもPRもしてくれて」とテンションを上げていた。