遠藤保仁、ガンバに戻りたい気持ち「強く思ってる」

移籍会見を行うG大阪MF遠藤(C)GAMBA OSAKA

ガンバ大阪のMF遠藤保仁(40)が5日、J2ジュビロ磐田への期限付き移籍が発表され、大阪・吹田市内でオンライン会見に臨んだ。主な一問一答は次の通り。

-今の気持ちは

「はい、20年近くG大阪でお世話になった感謝と、これから新しい挑戦への楽しみが両方ある」

-移籍の決断理由は

「まずは新しい挑戦をしたいという思いと、試合をたくさん、出場時間を含めてたくさん出たいという思いが強くあった中での移籍になった」

-先発出場の機会(今季3試合)が少なかった

「それは大きな要因というよりは小さな要因。常に競争ある中で、自分がなかなか試合に絡めない時もあったし、その中で悔しい思いもあった。G大阪という偉大なクラブで競争あるのは当たり前で、なかなかチャンスを生かせなかったというのはある」

-磐田からのオファーはいつ届き、いつ決断をしたのか

「はい、秘密です。社長、強化部、何度も話し合いを重ねたし、家族にも相談したし、代理人にも相談をした。僕以外の選手に相談すると、迷惑になる可能性もあるのでしていない。最終的には自分と社長、クラブの方と判断した」

-家族は

「もちろん家族は寂しい気持ちはあったが、試合に出る姿を見たかったんじゃないですか。家族もG大阪には感謝しているし、磐田にも新しい挑戦をいただき感謝している」

-40歳での挑戦に不安は

「ないですね。いいチャレンジだと思う。向こうに行っても試合に出られる保証は何1つないので、新人のような、ゼロからのスタートで新しい挑戦にわくわくしている」

-G大阪で得たものは

「まずは20年近く同じクラブでプレーするのは本当に感謝であり、いろんな監督、選手とたくさん仕事をできて自分のためになっている。刺激にもなった。長い年月でタイトルをたくさん取れて、自分のサッカー人生のほとんど、ここで過ごし、楽しい日々を過ごしたと思う」

-10月3日の鹿島戦でセレモニーを行う意思はなかったのか

「レンタル移籍でセレモニーをする人はほとんどいない。おかしいかなと思う。こういう新型コロナウイルスの影響でお客さんも来場が制限され、ごあいさつする機会がなかったが、この場を借りて、当初から応援してくれた人もそうだし、最近のファンの方もすべての人に感謝したい」

-どんな気持ちで磐田でプレーするか

「僕はずっとプロに入ってから思っているのは、まずサッカー自体を楽しむ。久しぶり(01年以来)の移籍なので、新人の時のような気持ちを忘れずやっていきたい」

-来季はG大阪に戻る気持ちは

「もちろん、これだけ長くお世話になったクラブだし、ここ以上のクラブはない。1度レンタル移籍で離れるがG大阪に戻ってきたい気持ちは強く思っている」

-磐田での楽しみは

「まずは新しいチームで、監督、選手、知っている選手もいるが、そういう人とサッカーをする楽しみもある。磐田をJ1に上げるモチベーションもある。新しくレギュラー争いをする楽しみもある」

-ここ以上のないクラブを離れるのは

「もちろん簡単な決断ではなかったし、ここ1週間とかで決めた話ではない。いろんな方と話をした中で自分の意見を尊重していただいた。長くいればいるほど決断は難しくなるが、自分の気持ち、意見を正直にぶつけた。この移籍がよかったと言えるような結果を残せたらいい」

-先発の機会が減ったのは移籍の小さな要因だとすれば、大きな要因は

「小さなものがいっぱい重なって大きなものになる。これはとは、なかなか言いづらい。より多くの試合により多くの時間プレーしたい。新しい挑戦をしたいというのも常日頃からあり、すべて積み重なった上で今回の移籍になった」

-起用法が今季、主に途中出場に変わった

「チームの戦い方、選手起用は監督が決めることなのでどうこう言うつもりない。ただ、何のため練習しているかといえば、試合に出るため、結果を残すため。それがなかなか発揮できない理由はもちろん、自分にもある。出たら結果残せる自信も持っているので、より生かせる状況を、今回わがままを言って作っていただいた」

-G大阪に残したものは

「残してきたものを自分で言うのは言いづらい。たくさんのタイトルに、自分がより多くの試合に出て獲得できたのはうれしいこと。自分の喜びにもつながっている。時代によってサッカーは変わる。どうしても(G大阪には)昔の攻撃的なイメージがより多くの人に定着していると思うが、世界を見ても2006、07、08、09年と比べるとよりフィジカル的なものになっている。流れによって戦い方が変わるのはしょうがない。G大阪は攻撃的なイメージが強いので、今後何年続けようが、G大阪=攻撃的になってもらいたいと個人的に思う」

-試合に絡めない中でJ2に移籍するのは

「もちろん、長く出場に出たいのは間違いなく今回の移籍理由の1つ。ただ、それだけがクローズアップされるのは僕の中でどうかなと思う。新しい挑戦がしたい。今回こういうタイミングになったが、しっかり気持ちを整理して、いろんなことを考えて今回の挑戦になった」

-宮本監督とはともに長く戦ってきたが、最後にどんな会話を

「監督からは感謝という言葉をいただいたし、現役の時も、代表の時も一緒に仕事させていただき、自分も本当に感謝している」

-今のJ2をどう見ている

「今のJ2すべてを見ていないが、非常に混戦なのは間違いない。今のJ1と同じような、どこが勝ってもおかしくない状況で、勝つためにはチームが一体となるのは絶対的な要素。まだ磐田の練習に参加していないが、いい雰囲気で一戦一戦、磐田のサッカーを示すことができればいい」

-磐田でどんなプレーを見せたいか

「自分のプレー、特長は分かっていると思うので、それ以上の驚きをプレーで披露できればいい。ほとんどの選手が初めてなので、練習から自分の特長をより明確に伝えていきたい。ハードワークやフィジカルの世の中になっているが、変化を加えられる選手は楽しいと思うし、そういう選手になれたらと思う」

-改めて移籍を考え出した時期は

「秘密です」

-今後どう成長していきたいか

「向こう(磐田)に行って新しい選手、スタッフとやることによって、自分のサッカー観を伝えるのもそうだし、ないものを得るチャンス。今季末まで短い期間だが、より多くのものを学んでいきたい」