川崎F三笘が新人5人目の2ケタ得点、10連勝貢献

広島対川崎F、後半、ゴールを決めた川崎F・MF三笘薫(撮影・加藤孝規)

<明治安田生命J1:広島0-2川崎F>◇第22節◇14日◇Eスタ

川崎フロンターレの大卒ルーキーMF三笘薫(23)が、J1の新人では5人目の1年目での2ケタ得点を決めた。終了間際のゴールでサンフレッチェ広島にとどめを刺し、今季2度目の10連勝に導いた。同じ東京オリンピック(五輪)世代の海外組がA代表の欧州遠征でしのぎを削った中、J屈指のドリブラーもイキの良さを披露。独走態勢のチームも加速度を落とさず、18日に前回11連勝を阻まれた名古屋グランパスを本拠地に迎え新記録樹立を狙う。

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ひと振りで仕留めた。後半10分から登場したMF三笘は終了間際、この日唯一のシュートを狙い澄ましたようにゴール右へ。ラストプレーでJ1の新人では5人目の2ケタ得点に乗せ、チームも8月に樹立したJ1での同一シーズンの90分試合での連勝記録に並んだ。

巧みなドリブルと決定力に、落ち着きも兼ね備える。今季の過密日程を「大卒なのでよりチャンスが広がった」と前向きにとらえつつ「他の選手にもチャンスを与えることになるので競争は激しくなる」と冷静に分析。「連戦になるので、チームの勝利に貢献できるプレーが必要。Jリーグで結果を出せば代表に選ばれる可能性は高くなる」と特長を埋没させずに生かすことで存在感を増してきた。

チャンスと判断すれば、味方が大声でパスを要求しようがゴール前に切れ込んで絶好機まで持ち込んだ。残り11試合で、新人の最多記録13点を塗り替える勢いは十分にある。