なでしこGK山根が引退会見「決め時なんだなと」

オンラインで引退会見を行ったプレナスなでしこリーグ1部・千葉のGK山根恵里奈

今季限りでの引退を発表していたプレナスなでしこリーグ1部・ジェフユナイテッド市原・千葉レディースのGK山根恵里奈(29)が10日、オンラインで引退会見を行った。

今季はなでしこリーグの開幕がコロナウイルスのために7月までずれこんだが、開幕時点では来年もユニホームを着て、新たに始まるプロリーグ「WEリーグ」にも参加するつもりだったという。

山根は会見で引退を決断した理由について「(開幕後の)ある時期から突然自分の中に来年ユニホームを着てピッチに立っているイメージがまったく浮かばなくなっていることに気づいて。動揺しながらも考える時期はあったんですが、何をしても何を考えてもイメージは浮かばないままだった。これはそういうタイミングであり、決め時なんだなと引退を決めました。そう思った時から気持ちはスッキリして、今は穏やかに1日1日を過ごしています」と説明した。

今年10月には代表候補合宿にも招集された。何か気持ちに変化が生まれるかもしれないと思って参加したが「気持ちはまったく変わらなかった」という。

印象に残っている試合については今年9月の日テレ戦(1-0で千葉が勝利)を挙げ「たぶん私が思う、私の現役史上最高の試合。それを今、このタイミングでできたのもうれしく思う」と話した。まだ29歳。GKは歳を重ねるごとに判断力も向上するため、まだまだ技術的にも向上が見込める年齢だ。それでも自らを「一度決めたことは変わらない性格」だと表現し、将来的な現役復帰の可能性も「ないです」と断言した。

今後については未定だが「どんな形であれ女子サッカー選手というキャリアはこれからも生かしていきたい。WEリーグもはじまりますし、どんどん活性化が進んでいくと期待しているので、そこに対して自分のキャリアを還元できるお仕事があれば積極的にやらせてもらいたい」と話した。