札幌福森が3戦連続直接FK弾挑む、日本人では初

C大阪戦前日練習でのミニゲームでパスを出す札幌DF福森(右)。左はMF早坂(撮影・保坂果那)

北海道コンサドーレ札幌DF福森晃斗(27)が快挙に挑む。5日ホーム最終戦となるC大阪戦(札幌ド)に臨む。

前節まで2試合連続で直接FKでゴールを決めており、直接FKでの3戦連発となれば、Jリーグでは10年の新潟MFマルシオ・リシャルデス以来10年ぶり史上2人目、日本人選手では初となる。今季本拠地ラストゲームで記録的キックを披露する。

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サポーターの目の前で記録達成なるか。福森は4日、会場でのC大阪戦前日練習に参加。セットプレーの練習ではいつも通りキッカーを務め、準備を整えた。キックのフィーリングは悪くない様子。武器の左足から直接FKで2試合連続で得点を挙げている。3試合連続に成功した日本人Jリーガーは過去にいない。「自分が決めて勝利できればいい。ただチームのために蹴ってチームが勝って、おまけとして記録がついてきたら」と見据える。

海外では18年にバルセロナFWメッシが直接FKで3戦連発を記録しているが、Jリーグでは10年の新潟MFマルシオ・リシャルデスのみ。日本人では直接FKでJリーグ最多24得点を挙げる横浜FC・MF中村俊輔でも2試合連続が最長だ。福森は11月21日清水戦で今季初ゴール、前節同28日広島戦で2点目をマーク。どちらも壁を越えてゴールに吸い込まれる美しい放物線を描いた。今節でも仕留めたい。

今季序盤は苦しんだ。7月に左膝を痛め、夏場は3試合欠場した。なかなかフィーリングが戻らず、キックの精度も上がらなかった。「ケガ前後は全く自分のイメージするような軌道のボールが蹴れず、求められている仕事ができず不安があった。自分に対してプレッシャーをかけちゃった」。だが、シーズン終盤に復調し、ゴールやアシストに絡んでいる。

現在チームはホームで6試合連続負けなし(4勝2分け)。その今季ラストゲーム。「明日も勝ちきって、サポーターのみなさんと一緒に笑顔で終わりたい」と誓った。【保坂果那】

◆Jリーグの直接FKによる連続試合得点 MFマルシオ・リシャルデスが新潟時代の10年に記録した3試合が最多。5月14日第12節山形戦(3○1)7月17日第13節C大阪戦(1△1)同24日第14節仙台戦(3○2)で決めた。直接FKでの歴代得点ランキングはトップが横浜FC・MF中村の24得点、2位が磐田MF遠藤で17得点。札幌DF福森は現在歴代15位の8得点をマークしている。