<全国高校サッカー選手権:東福岡2-0桐蔭学園>◇1回戦◇31日◇等々力
アルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロに憧れる東福岡FW日高駿佑(3年)が、2ゴールで勝利に導いた。
前半35分、カウンターからのMF青木の左クロスをトラップ。「キーパーが前に出たので打った」とGKと1対1で技ありゴールだ。同ロスタイム2分、今度は左クロスをポストプレーのトラップから反転して左足で決め「日本一になるため、東福岡に入った。先輩が築いた伝統を引き継げるよう頑張りたい」。FW長野の影に隠れ背番号は「20」。だが「強いシュートが持ち味。練習から思いきりシュートすることをイメージしている」という積極性で、エース不在のチャンスでチームを支えた。
従来なら、新チーム始動から春先の遠征で全国の強豪と練習試合を行いながら、自分たちの立ち位置を確認してきた。そして、参戦する高レベルの高円宮杯U-18プレミアリーグで出た課題を1週間ごとにこなすことで進化させてきた。
しかし、新型コロナウイルスの影響による活動自粛や全国高校総体中止など、貴重な実戦経験の場が激減。7月から練習試合を再開したが、02年から率いる元プロの森重監督でさえ「スタートが遅く危機感を感じた。気持ちの部分で難しいシーズンだった」。思うプランが描けず、もがいた。
それでも、プレミアリーグの代替のスーパープリンスリーグ九州などで、徐々に感覚を取り戻した。そんな中、11月28日に行われた大津(熊本)との同リーグ順位決定戦で0-6とまさかの大敗。全国高校選手権大会を前に露呈したカウンターやセットプレーからの守備の課題を見直し、ギアも上げてきた。
初戦に快勝し、森重監督は「このような事態でやらせてもらい、感謝しかない」。恩返しの思いで6大会ぶり4度目の全国制覇を目指す。【菊川光一】