北海道詫間監督「まずは守備」なでしこ2部参戦1年目V&1部自動昇格狙う

ノルディーア北海道の詫間監督(前列左から5人目)と選手たち(撮影・永野高輔)

新体制で新リーグに挑む。女子サッカーのノルディーア北海道が10日開幕のなでしこリーグ2部に参戦する。9月からスタートする国内初の女子プロリーグ「WEリーグ」発足で、アマチュアのなでしこリーグが改編され、昨季チャレンジリーグだったノルディーア北海道は、なでしこ2部に参入。今季就任した元新潟レディースDFで札幌市出身の詫間美樹監督(34)のもと、まずは4年ぶりのホーム開幕戦に勝って勢いをつけ、2部優勝と1部自動昇格を狙う。

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詫間ノルディーアが新たな戦いに挑む。10日の吉備国際大Charme岡山高梁との初戦は、17年(室蘭入江)以来、4年ぶりのホームでの開幕戦。3日には、会場の札幌サッカーアミューズメントパーク周辺でビラ配りを行い、集客を呼びかけた。詫間監督は「この時期に札幌で開幕なんて、なかなかできないこと。しっかりと勝利を取りにいきたい」と意気込んだ。

昨季まで指揮した元コンサドーレ札幌監督の石井肇前監督(61)がゼネラルアドバイザーに就任。詫間新監督がバトンを受け継いだ。07~09年まで女子サッカートップのなでしこリーグ1部新潟でプレー。14年からは母校北海道文教大明清高コーチを務め、昨年は札幌東商高女子サッカー部監督を務め、なでしこリーグは初采配となる。「石井前監督には『やりたいようにやっていい』と言われている。まずは守備。そこからしっかりやっていきたい」と気を引き締めた。

今秋から日本初のプロリーグ、WEリーグが始まる。なでしこリーグも改編され、女子サッカーの構図が変わる。11年からプレーする主将のMF渡辺真結子(34)は12年の道リーグ降格、14年のチャレンジリーグ復帰も経験。「WEリーグも始まる女子サッカーの節目の年。北海道からも頑張っている姿を届けたい。監督も年が近く、はっきり言ってくれる。そういう緊張感も、結果につなげていけたら」。新監督に、新戦力8人も加え進撃する。

19年までは3月の道外遠征で実戦感覚を磨いていたが、昨年と今年はコロナ禍で遠征中止。今季は3月中旬に初めて雪が溶けた苫小牧市内で練習試合を行った。詫間監督は「準備期間は限られていたが、言い訳にしたくない。あとは試合をこなしながらチームを成長させていきたい。2位ではなく優勝での昇格を狙いたい」。困難を乗り越え、北海道からも女子サッカーを盛り上げていく。【永野高輔】

◆なでしこリーグ2部 8チームによる全国リーグ戦。ホーム&アウェー方式による2回戦総当たり(全14節)。日本協会登録者で09年3月31日以前の生まれの選手(小学生は除く)が出場可能。外国籍選手は登録5人、出場は3人まで可能。2部1位は来季1部に自動昇格。2位は1部11位と入れ替え戦を行い、勝てば昇格。2部最下位は、2部入れ替え戦予選大会上位3チームと計4チームで1回戦総当たりを行い、3位以内で残留、4位で地域リーグ降格となる。