日本初のサッカー女子プロリーグ「WEリーグ」は12日に開幕する。東京五輪日本代表で、INAC神戸のDF三宅史織(25、札幌市出身)がオンライン取材に対応。道産子WEリーガーは開幕への意気込み、プロ選手となった覚悟、なでしこジャパンとしての展望を語った。【取材・構成 保坂果那】
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三宅は気持ちを高ぶらせる。昨季までなでしこリーグが国内トップだったが、新たに誕生した最高峰プロリーグの開幕が近づく。神戸市内のホームグラウンドで準備を整える。
三宅 やっと始まるなって気持ち。どのチームも開幕まであと何日とカウントダウンしてSNSで宣伝して、初年度にかけているなという思いが伝わる。見せていくのはサッカー。女子サッカーの魅力を伝えていかないとリーグは良くならないし、海外の選手も興味を持たない。今年頑張っていかないといけない。
プロ選手となった。昨季までは会社員契約だった。INAC神戸は仕事との両立はなかったが、なでしこリーグの場合、働きながらプレーしている選手もいた。個人事業主となり、確定申告なども必要となるのは新鮮。何より一番気にしているのは、観客を楽しませる“プロフェッショナルなプレー”だ。
三宅 お金をもらってサッカーをして、見ている人もお金を払って見る。より責任を持たないといけないと感じている。日本女子サッカーを自分たちが背負っているという認識がみんなにある。
悔しさを成長の糧にする。東京五輪ではなでしこジャパンのバックアップメンバーの予定が選手登録数の拡大で正式メンバー入りした。準々決勝までの4試合で1次リーグチリ戦(1○0)のみベンチ入りしたが、出場はかなわなかった。
三宅 チャンスをいただいた中でチャンスを生かせなかったのは悔しかったが、世界との差を感じた。大会前に男子高校生との練習試合をする機会はあったけど、そのスピードとは違う速さや迫力、ダイナミックさが海外強豪チームにはあった。見ている人は結果が全て。(8強だった)女子サッカーが何を伝えられたか課題が残る。五輪を見ている人を魅了させること、感動させることは自分自身も何もできなかった。
19年フランス大会に続く出番なしに終わったが、次なる目標の23年W杯への挑戦がスタートしている。
三宅 練習でもっと積極的になって、自分が成長するためにどんどん貪欲にならないといけない。自分の良さを出していくところをやっていかないといけない。すぐにW杯の予選は始まる。選ばれる選手になれるように。
東京五輪後はすぐに所属先の練習に合流。開幕のホーム大宮戦へ、急ピッチでコンディションづくりに取り組んでいる。INAC神戸はリーグ制覇は13年以来遠ざかっているが、WEリーグ初代女王が目標だ。
三宅 毎年タイトルと言っているけど、今年は優勝を目指していきたい。このリーグが始まって喜ぶと同時にこれをスタートに女子サッカーを盛り上げていかないといけない。
◆WE(ウィー)リーグ 「Women Empowerment League」の略。マイナビ仙台、三菱重工浦和、大宮、ちふれ埼玉、千葉、日テレ東京V、ノジマ相模原、長野、新潟、INAC神戸、広島の11クラブが参戦。海外リーグと同じ秋春制を採用し、今季は22年5月までホーム&アウェーの総当たりリーグ戦を実施。統一契約制度が導入され、1チーム15人以上のプロ契約(A契約5人、B・C契約10人以上)が義務化された。初代チェアは岡島喜久子氏。
◆三宅史織(みやけ・しおり)1995年(平7)10月13日生まれ、札幌市出身。札幌真栄小1年から真栄スポーツ少年団でサッカーを始める。中学入学時にJFAアカデミー福島入り。13年7月から特別指定選手としてINAC神戸でプレー。14年正式加入。代表歴は12年U-17W杯ベスト8。13年9月国際親善試合ナイジェリア戦でなでしこジャパンデビュー。国際Aマッチ25試合無得点。利き足は右。165センチ、53キロ。