磐田大森、途中出場で2点絡む活躍 控え組奮起がチーム底上げ/Jの焦点

「Jの焦点 先週の試合から」

<連載「Jの焦点」/明治安田生命J2:松本0-4磐田>◇第28節◇4日◇サンアル

J2ジュビロ磐田は4-0で松本山雅に完勝した。前半17分、MF山田大記(32)が負傷退場。思わぬアクシデントに見舞われたが、代わって入ったMF大森晃太郎(29)が「代役」以上の活躍を見せた。2得点に絡み、勝利に貢献。出場機会に恵まれず、くすぶっていた気持ちをピッチで体現した。

大森は後半13分にハーフライン付近でボールを受け、相手3人に囲まれながらFW大津祐樹(31)にパスを供給。さらに、ゴール前にダッシュし、DFをひきつける動きで大津のシュートコースを作った。追加点をお膳立てすると、同29分には左サイドからのクロスでFWルキアン(29)のゴールをアシスト。試合後は「普段通り、いつも通りのプレーを意識しながら入れたことで、今日は形として出たと思う」と充実した表情を見せた。

昨季はリーグ戦34試合で先発出場し、4得点。ただ、今季はベンチスタートの試合が続き、ゴールも奪えていない。それでも、ピッチに入れば「違い」を見せられる選手だ。常に相手が嫌がるポジショニングを取り、積極的なドリブル突破でチャンスを作る。8月21日の金沢戦でも自らの突破からPKを獲得し、決勝点を演出した。

大森は「出ているメンバーだけじゃなくて、控えの僕たちがスタメンを脅かすようなプレーをしないと勝ち続けていけない」と話した。先発11人だけでJ1昇格の目標を達成するのは難しい。厳しいJ2の戦いを勝ち抜くためには控え組を含めたチーム力が必要だ。 大森は「試合に出られなくて悔しい思いはあるけれど、これが今の実力。スタメンを取れるように頑張っていきたい」と気持ちを新たにした。次はチームをさらに勢いづける、今季初ゴールに期待したい。【神谷亮磨】

▽得点経過 前半13分 山本康裕(磐田) 後半13分 大津祐樹(磐田) 後半29分 ルキアン(磐田) 後半ロスタイム 金子翔太(磐田)