神戸大迫勇也から武藤嘉紀で先制弾 状態アップに逆転負けにも収穫

川崎対神戸 前半、ゴールを決めた神戸武藤嘉紀に駆け寄る大迫(右)とイニエスタ(撮影・横山健太)

<明治安田生命J1:川崎F3-1神戸>◇第28節◇29日◇等々力

ヴィッセル神戸の元日本代表FW武藤嘉紀(29)が2試合連続ゴールを奪った。アウェー川崎フロンターレ戦は1-3で今季初の逆転負け。

4戦連続先発の武藤は、前節清水戦に続いてFW大迫のアシストで移籍後2点目となる先制点を記録。勝てば3位再浮上だった一戦を落とした神戸は、3連勝を逃して4戦ぶりの黒星。首位川崎Fは5連勝で勝ち点を78に伸ばした。

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前節のVTRを見ているような先制点だった。大迫の左クロスに、武藤がゴール前に飛び込む。前回は頭で、この日は左足で合わせた。2試合連続となる前半13分の先制点にも、武藤は「自分のゴールやアシストはチームを勝たせるためにあるもの」と、喜びはまったく見せなかった。

今季初の逆転負けに、涙を流した若手がいたといい「そういうのを見ると、僕らが点を取って勝たせてあげたかった」。後半立ち上がり、わずか2分間でPKを2度(最初は家長が失敗)与えるという「本来ありえない。失点はプレゼントした形」(三浦監督)。

ただ今夏の移籍後、武藤は6試合目、大迫は5試合目で確実に状態が上がってきた。故障離脱したMF山口、サンペールに加え、この日はDF大崎が負傷。けが人続出の中、ACL圏内の3位がノルマの神戸には明るい材料も出てきた。