川崎F鬼木監督「スポーツは気持ち」多摩川クラシコ制し勝負の5連戦全勝

川崎対東京 前半、ゴールを決め笑顔を見せる川崎ダミアン(左から2人目)(撮影・横山健太)

<明治安田生命J1:川崎F1-0東京>◇第31節◇2日◇等々力

川崎フロンターレはFC東京との「多摩川クラシコ」を1-0で制して、今季初めてリーグ戦6連勝とした。

ルヴァン杯とACLの敗退はあったが、その後「勝負の5連戦」と銘打った5試合を全勝で終えた。鬼木監督は「スポーツは気持ちだと思っているが、それをすごく感じさせてくれた5連戦だった。成長が見られる試合が多く、本当に頼もしかった」と表情を緩めた。

新戦力FWマルシーニョが早期にチームに溶け込んだことや、DF谷口、FW旗手らけが人が復帰したことが追い風となった。韓国でのACLから帰国後5連戦のラストで、DF登里は「情けないくらい疲れていた」と全員の気持ちを代弁した。何度もGKとの1対1のピンチをつくられたが、DFジェジエウや車屋の体を張ったカバーでしのいだ。約1カ月ぶりの完封勝利と、守備陣にも勢いが付いた。

帰国後の隔離期間を経て、ようやく家族に会えたのは2日前。登里は「立て続けに敗退したことと、隔離含めて精神的にもめいった。今までにないくらい、相当(精神面が)削られていた」と正直に明かした。それでも王者は、今季最大の勝負どころを、見事な精神力で乗り切った。リーグ戦は残り6試合。いよいよ優勝の2文字が見えてきた。【杉山理紗】