C大阪“雑草男”加藤陸次樹V弾「貪欲にゴールに」夢のルヴァン杯V王手

後半、先制ゴールを決めて人さし指を上げるC大阪加藤(右)(撮影・白石智彦)

<YBCルヴァン・カップ:C大阪1-0浦和>◇準決勝第2戦◇10日◇ヨドコウ

セレッソ大阪が4年ぶり2度目の優勝に王手をかけた。

FW加藤陸次樹(むつき、24)の決勝ゴールで1-0で浦和レッズに快勝し、2戦合計2-1で突破。初優勝を狙う名古屋グランパスは前回王者東京に1-2で惜敗も、2戦合計4-3で決勝に初進出した。一発勝負となる30日の決勝(埼玉)で激突する両者は、その直前の27日にも天皇杯準々決勝で対戦する。

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C大阪の雑草男が価値ある1発を決めた。0-0のドローでも準決勝突破が決まっていたが、FW加藤は後半8分、DF丸橋のパスに反応し、右足を振り抜いて決勝点を記録。「どうしても決めたかった。貪欲にゴールに向かっていった」。広島ユースから中大、J2金沢を経て今季新加入した24歳は、これで公式戦11点目の活躍だ。

エースに期待される加藤は「僕のサッカー人生で日本一や全国制覇はない。ぜひやってみたい」と野心を隠さない。C大阪にとっても4年前、クラブ初タイトルとなったルヴァン杯に続いて天皇杯の2冠を獲得。けがから戦列復帰のMF清武も加わった今回、名古屋との2連戦を制して、夢の再現へ突き進みたい。

就任後5度目の挑戦で公式戦ホーム初勝利を実現した小菊監督は「サポーターと、ようやく夢のような瞬間を分かち合えて幸せ」と喜び、決戦の舞台へ準備を進める。【横田和幸】

◆ルヴァン杯決勝 30日午後1時5分、埼玉で一発勝負で開催。90分間で勝敗が決しない場合、30分間の延長戦を行う。それでも勝敗が決しない場合はPK戦に突入。優勝は賞金1億5000万円、Jリーグ杯(チェアマン杯)など。準優勝は賞金5000万円、3位は1クラブにつき賞金2000万円。