磐田3年ぶりJ1復帰祝い3発 大井先制、大森今季1号、最後はルキアン

水戸対磐田 試合終了後、サポーターにあいさつに行く磐田イレブン(撮影・たえ見朱実)

<明治安田生命J2:水戸1-3磐田>◇第39節◇14日◇Ksスタ

ジュビロ磐田が圧倒的な強さでJ1に返り咲いた。アウェーで水戸ホーリーホックに3-1。今季3試合を残し、来季のJ1昇格を決めた。前半12分にDF大井健太郎(37)がヘディングで先制すると、同15分にMF大森晃太郎(29)の今季初得点でリードした。後半6分にはFWルキアン(30)が右足ミドルでダメ押しの3点目。クラブ記録の16試合連続負けなし(11勝5分け)で、2019年以来3シーズンぶりとなるJ1への切符をつかんだ。

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磐田は強かった。強いままで、昇格をつかみ取った。大井の先制弾を皮切りに、3ゴール。今季先制した試合は23戦負けなし(20勝3分け)と圧倒的な強さを見せつけた。試合後は選手とスタッフ、サポーターが1枚の記念写真に納まった。クラブ史上2度目のJ2降格が決まった2019年11月30日から715日。待ちわびた瞬間だった。

頼れるベテランが勢いづけた。前半12分、セットプレーから大井がヘディングで先制した。「目に見える形で貢献できたことはよかった」。大事な一戦で今季2点目。2年前のJ2降格決定時のあいさつで号泣した主将は、喜びをかみしめるように言った。「一昨年は降格して、去年は上がれなかった。今年はたくさん喜ぶ姿を見せられたと思う」。試合後は笑顔だった。

同15分には大森が今季初得点。右サイドで複数人が連動して崩した。後半6分には敵陣でボールを奪い、ルキアンがリーグ最多22得点目でダメ押し。セットプレーで先制し、遅攻と速攻で突き放した。3点目の起点となったMF山田大記(32)は「紙一重の戦いを制してきたことで自信もついた」。1年間積み上げてきた多彩な攻撃で水戸を寄せ付けなかった。

クラブ記録の16試合連続負けなしでJ1復帰を決めた。ただ、昇格は第1目標。大井が「優勝も大きな目標」と話せば、ルキアンも「ほしいのはタイトル」と宣言した。20日の次節長崎戦(ヤマハ)に勝てば、同日の2位京都の結果次第でJ2優勝も決まる。再出発のシーズンとなる来季、王者としてJ1に乗り込む。【神谷亮磨】