清水勝利で自力残留 3年ぶり3連勝で来季名門復活へ/Jの焦点・清水

「Jの焦点 先週の試合から」

<連載「Jの焦点 先週の試合から」/明治安田生命J1:清水2-1C大阪>◇第38節◇4日◇アイスタ

J1清水エスパルスは、最終節で残留を決めた。2-1でセレッソ大阪に逆転勝ち。3年ぶりの3連勝で今季を締めくくった。MF西沢健太(25)が、鮮やかな決勝ゴールを沈めた。

目の覚めるような一撃だった。1-1の後半6分、右サイドから中に切り込んで左足を一閃(いっせん)。利き足とは逆の足で、ゴール左上に今季2点目を突き刺した。セットプレーのキッカーを務める西沢の右足のキック精度は誰もが認めるところ。「僕の左足は、あまり注意されていないと感じていた」と笑ったが、「前が空いたら打とうと試合の前から決めていた」。思い切りの良さが実を結び、チームに勝利をもたらした。

今季は14位に終わった。残留争いに巻き込まれ、3季連続となる監督交代にも踏み切った。それでも、平岡宏章監督(52)が指揮したラスト4試合は3勝1分け。球際の競り合い、1対1の攻防などを再確認して、自力で残留をつかみ取った。西沢は「サッカーの本質的な部分を見つめ直した。来季に継続しなければいけない。この土台の上に、個々の選手の色を積み上げていきたい」。来季もJ1の舞台で戦う権利を死守した。苦しんだ今季の反省を糧とし、来シーズンの名門復活につなげる。【古地真隆】

▽得点経過 前半35分(C大阪)オウンゴール 前半ロスタイム(清水)鈴木義宜 後半6分(清水)西沢健太