J2新潟ルーキー吉田陣平「“ぺー”と読んで」10ゴール10アシスト宣言

佐賀東高から新加入の吉田

J2アルビレックス新潟の新体制発表記者会見が13日、新潟市の「りゅーとぴあ能楽堂」で行われた。今季から指揮を執る松橋力蔵監督(53)ら新スタッフ陣と、再入国後の自主隔離期間で欠席のDFトーマス・デン(24=J1浦和)を除く新戦力の5選手が顔をそろえた。新潟市出身の高卒ルーキー、MF吉田陣平(18=佐賀東高)はプロ1年目から「10ゴール10アシスト」と、どでかい目標を掲げた。

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桧床の舞台、桧皮葺(ひわだぶ)きの屋根、能楽の上演にふさわしい伝統的な形式をもつ室内能楽堂で、吉田がどでかい野望を明かした。「10ゴール10アシストを狙う!」と宣言。あどけなさが残る18歳は続けて、ファンやチームメートに「陣平の『ぺー』と読んでください」と笑顔でリクエストした。

強い決意でプロの世界に飛び込む。最大の武器は切れ味鋭いドリブル突破からのチャンスメークとミドルシュート。「ドリブル、パス、自分からゴールにつながるプレーを心掛けたい」。主戦場とするボランチや攻撃的MFにはライバルが多いが「中央の選手に限らず全員がライバル。頑張っていきたい」と意気込む。

中学卒業まで新潟市のクラブチーム、F・THREEで技を磨き、高校は佐賀東に進学。今冬の全国高校選手権では準優勝した大津(熊本)に3回戦で敗れたが、背番号10を背負い攻撃をけん引した。12日の松橋監督らとの県庁表敬訪問時には「(選手権で)敗れた瞬間に(プロでの活躍に向けて)気持ちは切り替えた。開幕スタメンを勝ち取りたい」と決意表明もしていた。

実家からホームスタジアムのデンカビッグスワンスタジアムまでは自転車で約15分の距離。「小さい頃に通っていた場所。雰囲気は分かるので早くピッチでプレーしたい」。憧れのオレンジ色のユニホームを身にまとう高卒ルーキーが、地元新潟で大暴れとイメージしていた。【小林忠】

◆昨季、新潟で現役引退した田中達也氏(39)がトップチームのコーチに就任。「初の経験だが自分にできることを探して選手、チームを支えたい」と話した。寺川能人強化部長(47)は「選手に近い感覚を持っているコーチがチームにいてもいいのかな、と思った」と期待を込めた。

◆今季のチームスローガンは「より攻撃的に!!」に決定した。中野幸夫社長は(66)は「昨季はスタートダッシュに成功したが中盤戦以降に失速。また攻撃面で停滞することもあった。今季は、より攻撃的に。チームもクラブもアグレッシブな姿勢で戦う」と話した。

【新加入スタッフ】▼ヘッドコーチ 入江徹(44=新潟U-18監督)▼フィジカルコーチ 安野努(43=マイナビ仙台コーチ)▼アシスタントコーチ 小倉裕介(42=LEOC FC監督)、田中達也(39=新潟FW)▼テクニカルコーチ 赤野祥朗(31=J2金沢コーチ)※()内は前所属。