家本政明氏「レフェリーとすればどうすることもできない」紳士協定騒動の福岡-名古屋戦を検証

3日、名古屋戦の前半、「紳士協定」を破って同点ゴールを決め指を突き上げながら駆け出す福岡ジョルディ・クルークス(左端)

3日のJ1リーグ、アビスパ福岡-名古屋グランパス戦(福岡・ベスト電器スタジアム)での掟破りのゴールから、お返しゴールまでの一連の騒動を、Jリーグ全試合を配信するDAZN(ダゾーン)の人気番組「Jリーグジャッジリプレイ」が6日配信の第24回で、取り上げている。

伏線ともいえる、前半の福岡の味方同士の接触プレーの流れからの、名古屋の得点についてまず、丁寧に取り上げた。その後、問題のシーンに触れた。

元国際審判員の家本政明氏、スペシャルゲストの元日本代表MF阿部勇樹氏らが、映像を見ながら意見を述べている。

問題のシーンは、福岡FWルキアンが、本来、相手に戻すべきスローインからのボールをカットして攻め、MFクルークスが蹴り込んで、大喜びした。

その後、両監督での話し合いもあり、福岡は守備をせず、名古屋FW永井にお返しゴールを与えた。

阿部氏は「こういった状況になってしまったのは残念かな、というところもある。でも、その後、福岡が何も抵抗せずゴールさせたっていうのは、判断難しいところではあったと思いますけど、まあ、今できる一番いい、ベストな解決方法だったのかなと思いますけど」と言葉を選びながら、丁寧に話した。

家本氏は審判の目線から「いろんな複雑な要素が絡んでいるとみている」と冷静に指摘。その上で、「レフェリーとすれば、どうすることもできない」とあくまで、選手、チーム側の問題、振る舞いであると指摘。「すべてがすべて、簡単にきれいにいくものではない、戦っているわけですから。そんな簡単なシーンではないと思いますけど」とコメントした。

その上で家本氏は「すばらしい教訓となる、Jリーグ全体として考えられること。選手、レフェリーだけじゃなくてファン・サポーター、支援しているスポンサー企業の方も含めて、どうあることがみんなにとって喜ばしいの? 美しいの? 誇れるの? ということかな、と」と、しっかりまとめた。

◆3日のJ1福岡-名古屋戦VTR 福岡が1点を追う前半20分過ぎ。MFクルークスが接触プレーで倒れ、名古屋のMFレオ・シルバがボールをピッチの外へ蹴り出した。福岡のDF前嶋はスローインで名古屋の選手に返そうとしたが、福岡のFWルキアンがボールをカットし、パスを受けたクルークスがネットを揺らした。「マナー違反」のプレーに名古屋の選手たちは猛抗議。だが、明確な反則ではないため、クルークスのゴールは認められた。その後、名古屋のキックオフで再開すると、福岡の選手は長谷部監督の指示で守備を放棄。前半24分、ドリブルで攻め上がったFW永井にゴールを献上した。試合は名古屋が3-2で競り勝った。