【川崎F】鬼木監督「可能性があると思っている」逆転勝利で奇跡の逆転優勝へ望みつなぐ

川崎F対清水 後半、指示を出す川崎F鬼木監督(撮影・山崎安昭)

<明治安田生命J1:川崎F3-2清水>◇第32節◇8日◇等々力

首の皮一枚つながった。2位川崎フロンターレが、逆転勝利で、逆転優勝へ望みをつないだ。鬼木達監督(48)は「奇跡を信じてやるしかない」と試合前に、選手たちを鼓舞。呼応するように、1-2の後半31分にDF山村和也(32)がヘディングで同点とすると、その2分後にはFW小林悠(35)が勝ち越しを決めた。敗れた首位横浜F・マリノスとの勝ち点差は5。残り3試合。勝ち続けるしかない。

鬼木監督は言った。試合後の会見。言葉をかみしめた。

「奇跡と呼ばれる言葉があるから、可能性があると思っている。奇跡と呼ばれるような事が、これまでも、いろんなところで起きていたからこそ、そういう言葉が生まれた」

誰1人、諦めることはなかった。それは、サポーターも同じだった。20年2月以来となる等々力での声だし。鬼木監督は「選手たちが諦めなかったことと、サポーターの後押しが勝利につながったと思います」とうなずいた。

先制しながらも、後半途中に逆転された。ただ、不穏な空気は流れなかった。1-2の後半31分。右CKからDF山村のヘディングで同点。同33分には、クロスの折り返しからFW小林が押し込んだ。FWレアンドロ・ダミアンが離脱する中、自身3試合連続での得点。小林は「得点の前ぐらいに交代するかなと思っていたけど、自分が決めるから、鬼さん残してくれと思っていた(笑い)」と逆転劇を呼び込んだ。

試合前のミーティング。鬼木監督は言った。

「奇跡を信じてやるしかない」

この試合、同時刻にキックオフした首位横浜が勝利し、川崎Fが引き分け以下で、横浜のリーグ制覇が決まっていた。現実は違った。小林は「自分たちが信じないと、サポーターも信じてくれない」と全員で勝ち点3をつかんだ。

残り3試合。横浜との勝ち点差は5に縮まった。鬼木監督は「信じ続けたい」。他力じゃなく、自力で、奇跡を起こす。【栗田尚樹】

◆J1優勝争いの行方 J1首位の横浜の優勝決定は12日以降に持ち越し。ただ、その条件は8日の第32節前と変わらず、横浜が12日のホーム磐田戦で○、2位川崎Fが同日のホーム京都戦で△●なら、横浜の3年ぶり5度目の優勝が決まる。ルヴァン杯と天皇杯で決勝に進み、国内3冠の可能性があった3位広島のリーグ優勝はなくなった。