カズダンス 日本での初披露は33年前「ビートたけしのスポーツ大将」田原俊彦の意見も参考に改良

ティアモ枚方対鈴鹿 後半、PKでゴールを決めカズダンスをみせる鈴鹿三浦(撮影・清水貴仁)

<JFL:ティアモ枚方1-3鈴鹿ポイントゲッターズ>◇第27節◇30日◇大阪・たまゆら陸上競技場

鈴鹿のFWカズ(三浦知良、55)が、ついに、JFL初ゴールを決めた。9戦連続ベンチ入りしたカズは終盤に出場。後半40分に右足でチーム3点目となるPKを決めて、カズダンス。3-1でのチームの勝利に貢献した。

 

◆カズダンスとは ゴール後のキングカズのパフォーマンス。両手をグルグルと回しながら細かいステップを踏み、最後は股間に左手を添え、右手は人さし指を突き上げるのが基本形だ。始めたのはブラジル・サントスと初のプロ契約を結んだ86年、19歳のころだった。

カズはこう言っている。「ブラジルにいる時に(当時ブラジル代表の)カレカが、セリエAナポリでマラドーナと活躍していた。当時はイタリアが世界最高峰リーグで外国人枠も狭くてトップのトップしか行けなかった憧れの舞台。カレカが(得点時に)サンバのような動きをやっていて、やりたいと思った」。

日本での初披露は89年、テレビ朝日系の番組「ビートたけしのスポーツ大将」だった。公式戦では読売(現東京V)時代の92年4月、ゼロックス・チャンピオンズ杯決勝。親交があるタレント田原俊彦の意見も参考に改良し「完成したら(サンバとは)全然違っていましたね」とカズ。93年のJ開幕後はサッカー少年らがまねて日本中に広まった。

かつて複数のJリーガーが、カズ公認で節目のピッチで踊るなど選手にとっては憧れの儀式でもある。

格闘家で次男の三浦孝太も締めのポーズだけはまねするなどしている。

11年3月29日の東日本大震災の復興支援チャリティーマッチでは喪章をつけてステップを踏んで被災地にエールを届けた。