【京都】1対1外した17歳年下のMF川崎颯太へ FWウタカが送った愛情あるメッセージ

練習後に報道陣の取材を受ける京都のMF川崎

J1京都サンガの元ナイジェリア代表FWピーター・ウタカ(38)が、期待の若手MFへ愛情あるメッセージを送った。

13日のJ1参入プレーオフ(PO)決定戦・J2熊本戦(サンガS)に向け、10日は京都・城陽市内で行われた公開練習に参加した。

勝てばJ1残留が決まっていた5日の最終節磐田戦(0-0)。後半35分に、ウタカはU-21(21歳以下)日本代表のMF川崎颯太(21)へ決定的なスルーパスを出した。

DFの裏に抜け出した川崎はGKと1対1になったが、ゴール右へ外してしまう。

試合後、ウタカへ1通のメッセージが届いたという。

「エンゼルパスを出してもらったのに、外してしまってすいません」

責任を感じた川崎からだった。

ウタカはこう返信した。

「点を取ってチームを救おうとしたスピリットは素晴らしいし、あれは価値があるプレーだよ。顔を上げて頑張ろう!」

広島時代の16年にJ1で、京都でも20年にJ2で得点王に立ったウタカは、成長著しい川崎のことをこう語った。

「彼はMFだ。ストライカーではない。(疲労がたまる終盤で)他の中盤の選手は前へランニングしていない中で唯一、ソウタ(川崎)だけが走ってシュートに絡もうとしていたんだ。あのプレーは素晴らしかった」

川崎も気持ちを切り替えて、次の熊本戦に臨む。

「その時、外してしまったとしても、次、また次…。何本も(シュートを)打ちたい。負けられない。勝って終わりたいです」

J2甲府に在籍した19年にPOを経験している経験豊富なウタカは、熊本戦を前に、仲間へこう訴えかける。

「この1試合の結果次第で、自分たちのキャリアが変わるよ。試合が終わって、ぶっ倒れてもいい。『No Excuse(言い訳のない)』の試合をするんだ。倒れたら、スタッフに運んでもらったらいいのだから」