J1、J2が最終節を終え、今季のJリーグももうすぐ終了。日刊スポーツでは今年3月から就任した野々村芳和チェアマン(50)の不定期連載を始めます。「ののさんの あの話 この話」と題し、さまざまな話題をざっくばらんに語ってもらいます。第1回は、チェアマンとしての仕事論や夢、Jリーグの未来についてです。
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チェアマンに就任して最初のシーズンが終わろうとしています。58すべてのホームタウンを回って、サッカー文化がすごく根付いたなと感じました。30年前にJリーグが出来た時、本当にコアなサポーターがどれくらいいたか。それが今、日本の中でビッグクラブといわれるクラブに1万~2万人のコアサポーターがいる。30年かけてそこまで来たんですから、今は小さなクラブでも、10年たてば数倍になる可能性は十分あると思っています。
トップクラブがさらに大きくなる競争を促すとともに、目指していることがあります。それは、地方のクラブがそれぞれの地域の「顔」になること。Jリーグではこの夏、十数年ぶりにテレビでCMを放映しました。僕からアイデアを出させてもらい、各地域ごとに地元クラブの選手の映像に変えて40種類以上を作成しました。カスタマイズして、ローカルでの露出を増やすことが大切だと思うからです。
今後は、Jリーグの社員が地域のクラブに行って一緒に汗をかく。これまでやれていなかったことを、徹底的にやろうと思っています。例えば、ローカルでの露出経験が少ないクラブとテレビ局をつないだり、デジタルを使った集客の仕方を伝授する。Jリーグが持っているノウハウを伝えます。
クラブの実際の大変さや勝ち負けに対する熱量。Jリーグの社員も、それを体験、体感してきたほうがいいのかなと。クラブを知らないでやっているのは、よくないですからね。
Jリーグができて30年がたちました。15年で選手がプロになり、さらに15年で指導者がプロになりました。ここからの15年はフロントがプロになる。ならなきゃいけないタイミングだと思います。クラブを勝たせる強化のプロフェッショナルが出てきたり、そういうことが重要です。
チェアマンとして成し遂げたいこと? 僕は、もっとJリーグ自体が明るくなるべきだと思うんです。クラブから来て、もっとワイワイやったほうがいいでしょ、と思いました。そういう空気にならないとエンターテインメント性や、クリエーティブな発想は出ない。サポーターの方ともスタジアムで会えば、よくお話ししていますよ。理想のJリーグを作るために、明るく、コミュニケーションを取っていきます。
<ののさんに聞いてみた>
「ニッカンサッカー」公式ツイッターで募集! ののさんに聞いてみた
-秋春制の導入はどう考えていますか?
難しいよね、ということで止まっていると思うが、ACLもシーズン移行したことで数年前と状況は変わっている。難しいのは確かだと思うが、日本サッカーにとって何が良いか、本気で議論することは、サッカー界にとって絶対にプラスになる。
-“にわかファン”が楽しむポイントは?
スタジアムでお祭りみたいな感じを味わうことからでどうでしょう? 今スタグル(スタジアムグルメ)を買って各地で食べてる。あれはあれで楽しいよね。
-古巣の札幌をどう見ていますか?
いろんな思いが当然あるので、なるべく見ないようにしています(笑い)。クラブの人の気持ちはコンサに限らず痛いほどわかるので、なかなか勝ててない時は、これ大変だよなあ…といつも思ってますよ。