【大学選手権】新潟医療福祉大、全国大会初4強 後半ロスタイム野開同点弾、PK戦全員成功

後半ロスタイムに同点ゴールを決め、ベンチに向かって走り出す野開(右)

<全日本大学サッカー選手権:新潟医療福祉大1(PK5-4)1中京大>◇18日◇3回戦(準々決勝)◇相模原ギオンスタジアム

新潟医療福祉大(北信越1)は1-1からのPK戦で中京大(東海3)を破り、全国大会初の4強に進出した。0-1の後半ロスタイム、MF野開(のびらき)ディラン(4年)が右CKからつないだボールを右足で押し込み、土壇場で同点。15分ハーフの延長戦でスコアが動かず、PK戦に突入すると、新潟医療福祉大はGK桃井玲(2年)が先攻の中京大3人目のPKを左手で止め、勝利をたぐり寄せた。25日の準決勝は、夏の総理大臣杯覇者の国士舘大(関東6)と対戦する。

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強心臓のボランチがチームをよみがえらせた。野開は0-1の後半ロスタイム。MFオナイウ情滋(4年)の右CKを頭で合わせたDF秋本琉星(2年)のパスに誰よりも速く反応。最後は滑り込みながら右足ダイレクトでネットを揺らし、起死回生の同点弾を奪った。延長に持ち込むが、120分では決着つかずにPK戦に突入。野開は決めれば勝利決定という状況で5人目のキッカーに立候補すると、強気にど真ん中を打ち抜いた。「ヒーローになるつもりで(笑い)。自信しかなかった」とドヤ顔でおどけた。

野開は右足首ケガの影響で1回戦の出番はなかった。2回戦は後半21分からの出場。今大会初めて巡ってきた先発のチャンス。「(足が)もげてもいいぐらいの気持ちでピッチに立った」。守備では運動量と対人の強さを生かしてボールを追い回し、攻撃ではゴール前への進入を繰り返した。「自分たちの代で全国初の4強に進めたことはうれしいし、後輩たちも頼もしい。決勝までこの勢いで勝ち進みたい」と話した。

もう1人のヒーローは2年生GKの桃井。PK戦は2人目まで2-2。先攻の中京大3人目のキックを完全に読み切って右に跳ぶと、左手でボールをはじき出した。「2試合連続でPK勝ちしてきた相手の癖は頭に入っていた。狙い通り」とニヤリ。正GK三文字瑠衣(4年)のケガもあり、今大会は全3試合でゴールを守る。佐熊裕和監督(59)は「大会を通して成長している」と背番号12の守護神の躍動に目を細めた。

準決勝は夏の総理大臣杯の覇者で、5度目の優勝を狙う国士舘大と対戦する。桃井は「無失点で勝ち、牙城を崩したい」と気合十分。チームの勢いは増し、東京・国立競技場での元日決勝を視界にとらえた。【小林忠】

<佐熊監督「PK想定」>

佐熊監督は就任9年目で全国大会初の4強入りを果たした。「前半は後手に回ったが、後半からは積極性が出た。PK戦は想定していた。よくやった」と選手たちをねぎらった。国士舘大と相手が決まった準決勝に向けては「うちはチャレンジャーだが、高校時代に(全国大会などで)上位に行っている選手がそろっている。落ち着いて、いつも通りに戦う」と話した。