<全国高校サッカー選手権:高川学園2-0富山第一>◇2回戦◇31日◇Zスタ
前回大会で「トルメンタ旋風」を巻き起こした高川学園(山口)が、富山第一に勝利し3回戦進出を決めた。
「グルグル円陣」が帰ってきた。2点リードで迎えた後半23分の右コーナーキック。DF西村大和(1年)、DF藤井蒼斗(2年)、FW梅田彪翔(ひょうが=3年)の3人がニアサイドで手をつないで円になり、グルグルと回った。名付けて「ニアメンタ」。得点にはつながらなかったが、今大会のために用意してきたお家芸を披露。藤井は「練習の時と相手の守備の位置が少し違ったが、修正していきたい」と次戦以降の成功を誓った。
前回大会で3位躍進の鍵にもなった「トルメンタ(スペイン語で嵐、旋風)」。セットプレーの際に円陣を作ってグルグルと回転しながら動く戦術は、海外からも注目された。江本孝監督(38)は「昨年は予想以上の結果を残せた。今年の選手たちはプレッシャーもあったと思うが、そのプレッシャーは幸せなこと」と話す。強烈なミドルシュートで先制ゴールを挙げたMF実森大翔(3年)は「去年の先輩たちが成し遂げたに少し近づけた。新チームになってから全国で1勝もできていなかったので、ほっとしています」と胸をなでおろした。
江本監督は「セットプレーは相手に邪魔されずに自由にできる。選手たちが存分に発揮すればいいと思っています」と個性を尊重。新チームになってからも選手たちは毎日の練習が終わった後、30~45分をセットプレーの練習に費やしてきた。
この日は「トルメンタ」に続く新たな戦術も披露。後半15分の左コーナーキックで、ゴールエリア内でキッカーの方を向いた5人が一列に並んでしゃがみこんだ。キックと同時に右端の1人がくるりと後ろへ走り込み、他の4人はその場で立ち上がった。相手を惑わすこの戦術も、選手たちの豊富なアイデアから、1週間前に生まれたものだ。
前日30日に開幕した全日本高校女子サッカー選手権では、高川学園の女子サッカー部が「トルメンタ」を2戦連続で成功させて8強入り。「女子が2戦連発で決めて、負けてられないなと話をしました」と江本監督は笑顔で話した。まだ3つほど、披露していない戦術も隠し持つ。2大会連続で旋風を巻き起こしたい。