【磐田】主力出場も見せ場なし 課題が明確になったこと収穫に前を向く

相手に挟まれる磐田山田(中央)

今季初の「静岡ダービー」で明暗が分かれた。J2の清水エスパルスとジュビロ磐田は4日、鹿児島キャンプで練習試合(45分×4本)を行い、清水が3-1で勝利した。キャンプ中からトライした3バックの新布陣でFWディサロ燦シルヴァーノ(26)が2得点。昨季J1得点王のFWチアゴ・サンタナ(30)も1得点し、攻守でライバルを圧倒した。磐田は攻撃の策を見いだせず、課題を残す実戦になった。【神谷亮磨】

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課題が明確になったことが収穫だった。磐田も1、2本目に主力がピッチに立った。今季の基本布陣となる4バックで臨むも、清水の素早い出足に後手に回った。1本目は立て続けに失点。同32分に右FKをFW杉本健勇(30)が頭で合わせたが、シュートはクロスバーに直撃。流れの中から見せ場を作れなかった。

今季から指揮を執る横内昭展監督(55)は「悔しいですね。踏ん張れずに得点できなかった」と唇をかんだ。2週間のキャンプのテーマは攻守の切り替えと球際での攻防で負けないことだった。ただ、チーム戦術を構築するためのメニューに時間は割いていない。MF山田大記(34)は「完成度はまだ低いと思う」と冷静にチームの現況を分析した。

守備での約束事や攻撃時の細かい戦術などは開幕までの2週間で詰めていく。始動から取り組んできた戦う上でのベースは築きつつある。横内監督は「磐田に戻ってからは(開幕戦の)岡山の情報を少しずつ入れながら、チームとしてどう戦っていくかを落とし込んでいく」と前を向いた。