17日に開幕するJリーグの開幕前の恒例イベント「キックオフカンファレンス」が14日に都内で行われ、J1全18チームの選手がユニホーム姿で集結した。18日の初戦で対戦する東京と浦和は、同学年のベテランが前哨戦で舌戦を繰り広げた。東京の日本代表DF長友佑都(36)は1対1の戦いを指す球際に闘魂をかけ合わせた「魂際(たまぎわ)」をアピールポイントにあげた。浦和のエースFW興梠慎三(36)は「本気」で臨むシーズンとした。
◇ ◇ ◇
今季初戦の前哨戦をベテラン2人は笑いあり、闘志ありで盛り上げた。会見にそろって出席した長友は東福岡高(福岡)、興梠は鵬翔高(宮崎)の出身。高校時代から試合で相まみえた関係でもある。
長友「今では考えられないが、僕は東福岡ではアンカー(中盤の底のポジション)でさばきまくっていた。興梠をマンマークして、言い合いになってけんかをよくしていた」
興梠「水を飲むときでもついてきた。それだけマンマークが激しかった」
そんな36歳のシーズンがいよいよ幕を開ける。日本代表の最前線で活躍する長友はストイックな食生活、体作りで知られる。今季のポイントは“魂際”とした。「デュエル(球際)のところを魂をかけて戦いたい」。試合中に何度も訪れ、勝負を分ける球際。日本代表では、森保一監督もその重要性を繰り返し口にしてきた。26年W杯米国・カナダ・メキシコ大会も目指すベテランは、サッカーの原点でもある球際に魂を込める。
頼れるストライカー興梠は、札幌への期限付き移籍から浦和へ帰還した。13年の加入から8年連続で2ケタ得点を記録するなど、J1で積み上げた得点は大久保嘉人氏に続く歴代2位の163点。今季に向けて初めてオフに自主トレをしたとし、「いいパフォーマンスが出せるのは、もう今年までかなと思っています。1回本気で頑張ってみようと思って」とかける思いを吐露した。
18日に東京と浦和は初戦を迎える。22年W杯カタール大会で長友が発した「ブラボー」が大きな注目を浴びたが、興梠は「試合が終わって東京からブラボーの声が聞こえてこないように頑張りたい」と長友の“雄たけび封じ”を誓った。長くプロの舞台で戦い続けた者同士、通じ合うものがあった中での軽妙なかけ合い。開幕戦はベンチ入りが濃厚な長友は「絶対に負けたくない」と最後までメラメラだった。試合前の舌戦は互いの良さを出しあったが、勝敗はつかず。決着はピッチでつける。【岡崎悠利】