【連載】藤枝横山暁之、J2昇格立役者が新背番「10」で20G10A狙う/わたし達の新時代

居残りでシュート練習に励む藤枝横山

<わたし達の新時代>

J2藤枝MYFC・MF横山暁之(25)はさらなる高みを目指している。昨季はリーグ戦31試合に出場し、チーム最多の13得点をマーク。J3ベストイレブンに選出される活躍で、J2昇格の立役者となった。昨年末にはクラブから背番号変更の打診を受けた。用意された番号は「10」。「特別な思いはない」としながらも、「注目してもらえるのはうれしい。10番を自分の色にしていけたら」と決意を示した。

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横山にとってもJ2は初めての舞台。「緊張はないし、ワクワクしている」と自信をみなぎらせている。持ち味はゴールに向かう積極性。狭いエリアでボールを扱う技術も高く、得点に直結するプレーを追い求めている。今季の個人目標もあえて高く設定した。「20ゴール10アシスト」。人一倍負けん気も強い25歳は「10ゴール10アシストという選手が多いので、それでは面白くない。その上をいきたい」と力を込めた。

大学卒業後にJクラブからのオファーはなく、約1年間無所属選手だった。直談判して参加した藤枝の練習で猛アピールし、20年にプロ契約を勝ち取った。「自信がなければやれていない。その時から上にいくイメージはできていた」。練習生からはい上がり、結果を残し続けることで欠かせない存在になった。

シンデレラストーリーではなく、まだ進化する過程。横山は「ミスを恐れず、ゴールに向かっていく姿勢を見せ続けたい」。18日のいわきとの開幕戦は新たな挑戦の第1歩。クラブの新時代を自らの足で切り開いていく。【神谷亮磨】(おわり)

◆横山暁之(よこやま・あきゆき)1997年(平9)3月26日、東京都生まれ。5歳からサッカーを始め、東京Vジュニアユース-同ユース-北陸大でプレー。20年に藤枝に加入。昨季は31試合出場でチーム最多13得点。171センチ、64キロ。血液型A。右利き。

<須藤大輔監督「レベルアップ見せる」>

藤枝は包み隠さず、真っ向勝負する。18日のいわきとの開幕戦に備え、16日は午前練習に励んだ。当初は非公開で調整する予定だったが、前日15日に急きょ公開練習に変更した。須藤大輔監督(45)は「集中させてやりたいと思ったけれど、いつもやらないことをやるのは違うかなと。公開にしました」。この日は主力と控えを完全に分けて紅白戦を実施。開幕スタメンなどの情報を明かさないクラブが多い中、指揮官は「メンバーはほぼ決まっている」と潔かった。

1月の始動から鹿児島キャンプを経てチームは着実に進化している。J2クラブとの練習試合も複数回こなし、課題も明確になった。キャンプ後はゴール前で決めきることをテーマに掲げて調整。主将のMF杉田真彦(27)も「レベルアップできている。開幕戦が楽しみ」。昨季はいわきに1分け1敗。J2で借りを返し、スタートダッシュにつなげるつもりだ。

現時点で藤枝を下位に予想する記事が散見している。その状況も把握した上で須藤監督はクラブの思いを代弁した。「なにクソという思い。よりレベルアップした藤枝を見せつけて、勝ち点3を持ち帰ってきたい」。勝利だけを目指して敵地に乗り込む。