アルビレックス新潟はセレッソ大阪との開幕戦(18日、ヨドコウ)に向け、福島での2次キャンプで調整を続けている。昨季に続き副主将を務めるDF早川史哉(29)は、J1で対峙(たいじ)する屈強なFW陣を抑え込むため、オフ期間を使って徹底的に下半身を強化した。ポジショニングのうまさと、鍛え上げた肉体、そして攻撃の起点となるパスを武器としてチームの開幕ダッシュの原動力になる。
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ユニホームのパンツがはち切れそうに太ももが盛りあがる早川は、相手と体をぶつけ合ってもバランスを崩すことなく正確なパスを味方に通す。下半身強化に重点を置いたオフの筋トレ効果もあり、高知1次キャンプ前に実施された筋肉量テストでは好数値をたたき出した。「(下半身強化は)方向転回やクイックネス、前後の動き、スピード、ジャンプに影響する。昨年から続けて数値は向上している。伸びしろはある」。
危機察知能力を生かしたポジショニングと、身長170センチからは想像できない驚異的なジャンプ力で空中戦を制し、守備を支える。J1の強烈なアタッカーとの対決が待つ。「練習から駆け引きする力をつけていきたい」と速さのある谷口、動き出しにうまさがある鈴木、高さと強さを兼ねるネスカウら新潟FW陣を相手にさまざまな場面を想定しながら練習に取り組む。
センターバックは攻撃の起点ともなるため、ビルドアップ時は「味方に優位な状況で前を向かせる」ことを意識する。J2より相手のプレス強度も上がるが、攻撃陣がいい位置、体勢で相手ゴール方向に向けば好機は拡大する。「(味方の)他の選手がプレーする時間を長くするためにも、わずかな隙を突いていきたいし、『時間を預けるパス』は自分に求める部分」と話す。
大卒ルーキーとして新潟に入団した16年5月に急性白血病を発症し、3年半、闘病生活を強いられた。だが不屈の精神で19年10月に本格復帰すると昨季、J2を制してのJ1昇格に貢献した。C大阪戦から始まる戦いへ「ワクワクしている。最後まで高いモチベーションで上を目指す。熱いものを見せていきたい」。強い情熱を胸に早川がJ1のピッチに立つ。【小林忠】