【神戸】DF本多勇喜「ミスパスだった」利き足とは逆の右足ロングフィードから生んだ絶好機

神戸対福岡 前半、シュートを狙う神戸FW大迫(撮影・滝沢美穂子)

<明治安田生命J1:神戸1-0福岡>◇第1節◇18日◇ノエスタ

ヴィッセル神戸のDF本多勇喜(32)が、利き足とは逆のロングフィードから決定機を演出した。

「どっちかというと、ミスパスだったんです」

そう振り返ったのは前半23分の場面、自陣で組み立てていた時だった。

左前方、アンカーのMF斉藤未月からボールを受ける。相手FWのプレスをかわすように右足でトラップし、一連の流れのまま視線は右方向へ。そのまま右足で一気に最前線へ長いパスを出した。

ボールは相手の3バックの間を抜けて、元日本代表のFW大迫勇也へ渡る。1本のパスでGKと1対1になる絶好機を生んだ。

惜しくも大迫のシュートは枠をそれたが、前半の大きな見せ場となった。

ただ、当初の思惑は中央の大迫ではなかったという。3バックが中へ絞っていたことで、ウイングバックの間のスペースへ蹴ろうとしたようだ。そこには右FWの武藤嘉紀がいた。

「ヨッチ(武藤)が前に強いから。そこを狙ったんですけど、いい形で(大迫が)動いてくれたので、ああいうチャンスになった」

相手のギャップを突くために右側に出すはずが、利き足でなかったことで中央へ流れた。蹴る瞬間、視線が右の武藤を向いていたことも福岡にとっては“フェイント”になった。

昨季在籍した京都では、途中出場やベンチ外になることも多かった。今季から神戸に加わり、DF菊池やブラジル出身のMトゥーレルら守備陣に負傷者が続出する緊急事態で開幕スタメンをつかんだ。身長173センチと小柄だが、センターバックとして完封勝利に貢献。吉田孝行監督は「本多は体は大きくないが、バネを生かしたヘディングでチームを助けてくれた」と評価した。

昨季、開幕から11試合未勝利と泥沼にはまったチームにとって、2年ぶりの白星発進。攻守において躍動した本多は紛れもなく、その立役者の1人だった。【益子浩一】

◆本多勇喜(ほんだ・ゆうき)1991年(平3)1月2日、愛知県一宮市生まれ。岐阜VAMOSから名古屋グランパスU-18を経て阪南大へ。13年に名古屋入り。16年に京都、今季から神戸に完全移籍。センターバックとサイドバックをこなす。173センチ、69キロ。