<アジア・チャンピオンズリーグ:アル・ヒラル1-1浦和>◇決勝第1戦◇29日◇サウジアラビア
浦和レッズが17年以来5大会ぶり3度目のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝へ前進した。
4月29日(日本時間30日)にアウェーで行われた決勝第1戦でアルヒラル(サウジアラビア)と1-1で引き分け。FW興梠慎三(36)が同大会通算27ゴール目となる同点弾を決めた。日本勢が鬼門とするサウジアラビアで貴重なアウェーゴールを持ち帰った。ホームでの第2戦は6日に行われる。
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完全アウェー、サウジアラビアの首都リヤドで、貴重な1点をもぎ取ったのは頼れる男・興梠だった。後半8分にボールがポストに当たったこぼれ球を押し込み同点。6年前の優勝時も、敵地での第1戦を1-1で終えている。それも経験済みのベテランは「勝利に近いアウェーの1-1だが、気を緩めずに」と次戦を見据えた。
今季、1年間の期限付き移籍をしていた札幌から復帰。ACLの日程が国内シーズンをまたいだことで、タイトル挑戦の機会を得た。一方で準決勝までの厳しい道のりを勝ち抜いたFW江坂が韓国の蔚山、ユンカーが名古屋と、ストライカーたちが移籍した。「彼らの分まで背負って戦いたい」。相手のクリアにも諦めずに走り続け、舞い込んだラッキーボールをピッチに倒れ込みながら執念で得点につなげた。
ACL請負人だ。この日で歴代5位となる大会通算27ゴール。36歳で今季を迎えるにあたり「いいパフォーマンスができるのは今シーズンが最後だと思っている。初めて(オフに)自主トレをした」と、冗談を交えながら強い思いを口にした。17年に優勝したときも、19年に決勝で敗れたときも、対戦チームはアルヒラル。因縁の相手だが「個の力は強いが、組織はそこまで。しっかりつないでいけば勝つチャンスは大いにある」。自信を手に、リヤドをあとにした。
第2戦はすでにチケット完売。埼玉スタジアムには6万人規模のサポーターがかけつける。「優勝して喜びを分かち合いたい」。前回優勝時の試合後、さいたま市内の居酒屋に足を運び、牛丼チェーン店では居合わせた客の会計をすべて済ませる人情味あるはからいで、サポーターをひきつけた。浦和を愛し、浦和に愛される男が、チームをふたたびアジアの頂に立たせる。
◆優勝の行方 第2戦に勝った方が優勝で、引き分けるとアウェーゴール数で勝敗が決まる。0-0の場合は浦和、2点以上を取り合えばアルヒラル、1-1なら延長戦に突入する。延長戦で勝敗が決しない場合はPK戦で決着をつける。
◆ACL通算得点 興梠はACL本大会通算27得点目で、日本選手の通算得点記録を更新。全体でも歴代5位となる。昨季は札幌に期限付き移籍していたため、今回の決勝が今大会初出場。鹿島時代からのACL通算出場数は68試合となり、こちらも日本選手の最多記録を更新した。