【天皇杯】神戸尾崎優成の積極性が先制点呼ぶ「改善するところたくさん」SB起用も成長機会に

神戸対長野 長野に勝利し、サポーターにあいさつする神戸の選手ら(撮影・上山淳一)

<天皇杯:神戸3-1長野>◇2回戦◇14日◇ノエスタ

ヴィッセル神戸がJ3の長野パルセイロに3ゴールで勝利した。

前半12分の先制点を呼び込んだのは、右サイドバックで先発起用されたDF尾崎優成(19)の積極的なプレーだった。左CKの流れから、ペナルティーエリア内の右からクロスを狙い、これが長野DFの手に当たり、PKを獲得した。直後の同14分にカウンターのピンチで身体を張ってチームを救うと、同39分には、右サイド深い位置でMF斉藤未月(24)からのスルーパスを受けて、中央へラストパス。その後も積極性を見せた。

吉田孝行監督(46)は、2年目DFについて、「まだ攻守に課題はあるが、日々成長しているし、何よりこういう公式戦っていうのが、彼にとって良いトレーニングになると思う。トライアンドエラーをして、もっともっと良い選手になって欲しい」と期待を寄せる。

センターバックを本職とする神戸アカデミー育ち。今は慣れないポジションでのプレーが求められている。「センターバック、サイドバックで全然違うっていうのは、やりながら本当に感じている。自分のプレーにはまったく満足していない。まだまだサイドバックとして改善するところはたくさんあるなという試合だった」。

それでも、与えられた役割を、成長機会と捉えて取り組んでいる。

「アカンジ(マンチェスター・シティー)がセンターバックをやりながらサイドバックもやっていたり、そういったタスクも求められている時代。守備的なところだけでなく、サイドバックで求められる攻撃面も、謙虚に突き詰めていく必要がある」。

ドリブルで仕掛ける場面は少ないが、果敢に高い位置を取り、裏のスペースにパスを要求する動きからは、既に変化が感じられる。

今季はリーグ2試合に途中出場、ルヴァン杯では4試合でフル出場しており、6日のバルセロナとの親善試合にも先発出場した。守備陣にけが人が続いた事情もあったが、与えられた機会で評価を上げてきた。

「試合で課題を得て、練習につなげるというのが、去年と違うところ。サッカーやっていて楽しいなと思っている」

主力定着に向けて考えているのは、日々の積み重ねの大切さだという。

「試合で得たもの、出た課題と向き合うのは日々の練習になる。そこの取り組み、日常を大切にしたい」 その必要性をより意識するようになったのは、バルセロナとの対戦と、右サイドバックの先輩・酒井高徳(32)からの言葉だった。酒井からは、バルセロナ戦の後に「あのレベルの選手たちが、日常から大事にしているんだから」と教えられた。

「今のレベルでのんきにやっているわけにはいかない。他の選手よりも『1日1個、何か成長できた』という部分をどんどん増やしていかないといけない」

神戸はリーグ戦前半を1試合消化が少ないながら3位で折り返したが、長いシーズンでバックアッパーの力が必要になる時期は必ず来る。その際にチームを救える存在になるべく、尾崎は着実に成長を遂げる。【永田淳】