J1新潟は8月2日の天皇杯4回戦アウェーJ2町田戦、同5日のリーグ再開初戦となる東京・国立競技場での名古屋戦に向け、聖籠町で練習を進めている。
29日は気温30度を超える猛暑の中、約1時間半、パス回しやミニゲームを行った。センターバック(CB)の位置で存在感を高めている渡辺泰基(24)は攻撃の起点となる左足キックと、冷静な守備対応に磨きをかけている。
新境地を切り開くレフティーが、チーム浮上のキーマンとなる。5月24日のルヴァン杯ホーム福岡戦でCBデビューしてから定位置をつかんだ渡辺。右利きのCBとは違う角度からのフィードを広角に散らし、攻撃の起点を作る。「2、3手先をイメージしたり、受け手に時間と余裕を与えるパスを出すことを意識している。経験が必要なポジションだが、今はサッカーを楽しめている」。
左サイドバックからCBに主戦場を移して約2カ月。「まだ探り探り」と言うが、プレーヤーとしての可能性を拡大させている。千葉、舞行龍を参考に自分にしか出来ないプレーの構築に取り組む。「複数ポジションをこなすことで自分の価値を上げる。いろんな選手から吸収していきたい」と向上心は強い。
守備ではインターセプトを狙うことを最優先するが、状況に合わせて相手FWをゴール方向に振り向かせないことや、一発で抜かれないための距離感も考える。「強く行くところと、行かないところの見極め。駆け引きの部分はまだまだ」と課題を挙げるが、中央でコンビを組むことが多いトーマス・デンとの連係は日を追うごとに高まり、リーグ後半戦4試合で1失点と安定したプレーを発揮する。
チームは20~24日をオフにしたが、渡辺は体を休ませながらも自宅周辺をランニングするなどしてコンディションを整える。天皇杯4回戦の町田戦後、名古屋戦からリーグ戦が再開する。新潟は現在14位。「このスタイルの精度を上げ、より上の順位に行くためにチーム全員が勝ちに向かっていく姿を見てほしい」と上位進出を見据える。【小林忠】