<全日本高校女子サッカー選手権・北信越大会>◇29日◇第3代表決定戦、決勝◇当間多目的グラウンド
開志学園JSC(新潟第2代表)が帝京長岡(同第1代表)との新潟県勢対決を1-0で制し、北信越第3代表で11大会連続11度目の全国選手権出場を決めた。
前半33分、こぼれ球を拾ったFW楠本樹里(1年)が左足で決勝点を奪った。守ってはU-16日本女子代表候補のGK坂田湖琳(1年)が好セーブを連発し無失点に抑えた。先発11人中、3年生が2人の若いチームが連動しながら果敢にボールに食らいついた。決勝は佐久長聖(長野第1代表)が1-0で福井工大福井(福井県代表)を下した。北信越からは1~3位が12月開幕の全国選手権に出場。開志学園JSCは過去最高成績の8強超えに挑む。
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開志学園JSCの頼れる1年生守護神が「神ってる」セーブを連発した。前半33分の楠本の先制点後は我慢の展開。後半31分、頭上にきた相手のミドルシュートは右手1本ではじき出す。同33分の鋭いシュートも左に跳んで防ぐ。1ー0のままロスタイム3分が経過し、自ら蹴ったゴールキックの直後に試合終了のホイッスルが鳴ると、ガッツポーズでチームメートと抱き合って喜んだ。80分間、声を張り上げて指示を送り続けたため「もう、しゃべり疲れた」と笑った。
坂田のビッグプレーに会場が沸いた。好守に加え、多彩なキックを敵陣スペースに送った。高知県から車で11時間をかけて応援に駆けつけた父淳さん(46)は「最高の仲間に囲まれて成長させてもらっている。今日はいい動きだった」とニッコリ。坂田も「キックもシュートセーブも今年一番の出来だった」と自画自賛した。試合後は30日に始まるU-16日本女子代表候補合宿(福島・Jヴィレッジ、11月3日まで)に参加のため、チームを離れた。
チームは1、2年生が主力を張る。ボール保持率では圧倒され、シュート数も相手の9本に対して3本に終わった。だが、攻守の切り替え、球際、勝利に対する執念で帝京長岡を上回った。坂田は「全員がびびらずに相手に向かっていけた」と胸を張った。前向きな言葉がけで選手を鼓舞し続けた影山啓自監督(51)も「課題は多いが、よくやった。あとは3年生の2人がまとめてくれた」と全選手をたたえた。全国選手権の過去最高成績は20年度大会の8強。1年生GKは「今日以上のプレーをしていきたい」と声を弾ませた。【小林忠】
◆坂田湖琳(さかた・こりん)2007年(平19)4月19日生まれ、高知県出身。宿毛FC-FC今治レディースNEXT-開志学園JSC。169センチ。利き足は右。
○…主将のMF柚留木咲(3年)はボランチでフル出場。広範囲を動き、こぼれ球を回収してパスを広角に散らした。同じ3年のDF斉藤百音とともに若いチームを支えた。「自分たちの代で連続出場が途絶えずにホッとしている。頼りになる後輩がそろっている。全国では8強以上を狙う」。
◆FW楠本(前半33分、ペナルティーエリア付近から左足を振り抜き、GKの頭上を越える決勝点)「打った瞬間、入ると思った。(自分の得点が)ここで来たか、と」