<全国高校サッカー選手権県大会決勝トーナメント>◇29日◇1回戦◇静岡・草薙陸上競技場ほか
総体覇者の静岡学園は5-0で沼津東に完勝し、2大会連続優勝へ好スタートを切った。
来季のJ2徳島ヴォルティス入りが内定しているMF高田優(3年)が3得点1アシスト。ケガ人が続出しているチームの先頭に立って勝利に貢献した。3年ぶりの優勝を狙う藤枝明誠は延長戦の末、3-1で飛龍に競り勝った。この日でベスト8が出そろい、3日に準々決勝が行われる。
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静岡学園の司令塔が格の違いを見せつけた。前半4分、高田はエリア内でボールを受け、利き足とは逆の右足で先制点。幸先よくリードを奪うと、攻撃のリズムを作った。積極的にボールを受けながら味方を動かし、同18分には左足ミドルで追加点。「早い時間に取れたことで勢いに乗れた」と、後半もさらにギアを上げた。
後半2分には左CKのキッカーを務め、チーム4点目を演出。同23分に自ら獲得したPKを決め、ハットトリックを達成した。名門の10番を背負うレフティーは今月18日にJ2徳島入りが内定。執拗(しつよう)なマークも覚悟の上で、「より注目される中でも自分のプレーは変えないことを意識した」と、重圧を感じさせないプレーぶりで勝利に導いた。
J1川崎F入りが決まっているFW神田奏真(3年)はケガで今大会の出場が絶望的。不動のボランチだったMF福地瑠伊(3年)も右ひざの重傷を負った。主軸を欠く中での戦いだが、高田は「自分がより結果を求めてプレーしないといけない」。無念の長期離脱となった仲間の思いも背負ってピッチに立っている。
この日のシュート数は16-0。チームは1度もピンチを作らせない“完全試合”で初戦突破を果たした。ベストメンバーが組めない状況下で意識するのは、一戦必勝。高田は「気を抜かずに次もゴールを取ってチームに貢献したい」と表情を引き締めた。【神谷亮磨】