今季の神戸はプレー強度を高めた中でもクリーンファイトが徹底されていた。ポゼッションスタイルで17年から優勝を分け合った川崎Fと横浜とは違い、ボール保持率は50%程度。守備の時間は比較的長かったが、ファウル数(オフサイドを除く)を計324回にとどめ、今季のボール保持率トップ新潟の320回に次いで2番目に少なかった。ボールの奪いどころを定めてノーファウルで奪回。そこから威力抜群のカウンターを繰り出した。
Jリーグ公認データ「J STATS」によると、堅守速攻を武器にしながらもタックル数は前節時でリーグ16位と意外に少なかった。その一方でインターセプト2位、クリア3位、こぼれ球奪取数3位とハイレベルで安定した数値を記録。相手を止めるというよりは連動してプレスを仕掛けてボールにアプローチし、激しくもクリーンにボールを奪回した。自陣で不用意な反則はなし。PKを除くセットプレーからの失点は昨季の11→3に激減した。
守備が安定したことで逆襲速攻の威力も増し、FW大迫、武藤らが好機を確実に仕留めた。シュート決定率(得点÷シュート)は17・5%。優勝チームとしてはFW中山雅史、高原直泰、MF名波浩らを擁した02年の磐田がマークした17・4%を上回る史上最高記録となった。【石川秀和】