<23ニッカンフットボールアウォーズ>(上)
Jリーグのデータを独自の視点で分析して各賞を選出する、年末恒例「ニッカン・フットボール・アウォーズ」を今年も開催します。来年のパリ・オリンピック(五輪)のエースとしても期待される柏レイソルの日本代表FW細谷真大(22)は今季14ゴール。そのスピードと簡単には倒れない体幹の強さを武器に「U-22得点王」に輝きました。22歳以下での14得点以上は04年のFW大久保嘉人以来19年ぶりの快記録でした。【構成=石川秀和】
22歳の細谷は今季リーグ戦全試合に出場し、得点ランキング5位タイの14ゴールをマークした。22歳以下でJ1年間14得点以上は、日本選手では04年のFW大久保嘉人(C大阪)以来19年ぶり。柏では00年のFW北嶋秀朗に次いで23年ぶり2人目の快記録となった。
チームは天皇杯で準優勝だったが、リーグ戦では残留争いに巻き込まれて17位。そんな中でも細谷はゴールを量産し、チーム全33得点の42・4%を1人で決めた。今季の得点ランキング上位を見ても、その割合が40%以上は細谷だけ。天皇杯決勝でも「自分が決めていれば勝てた試合」と22歳のストライカーはエースとして責任を背負った。
そのスピードで相手を振り切り、DFに当たられても簡単には倒れなかった。スプリント数はリーグ3位の682回で、被ファウル数はわずか23回。神戸FW大迫(67回)、鹿島FW鈴木(69回)と比べると、その少なさが際立つ。プレースタイルの違いはあるにせよ、体幹が強いから相手の反則覚悟のタックルを受けても笛は吹かれなかった。
天皇杯決勝の後半24分のシーンは象徴的。最終ラインの背後に抜け出すと、DFに後ろから激しくチャージを受けた。だが、細谷は倒れない。最終的に決定機は逃したものの「1対1になれる状態だったので決められると思って耐えた。そこに悔いはない」と言い切った。好機を逃すことが多かったのは確かだが、それも細谷の「裏抜け」のスピードと強さがあってこその決定機か。