大宮DF鮫島彩ラストマッチ敗戦も笑顔で完全燃焼「やりきった」引退セレモニー敵味方関係なく涙

<女子サッカー・WEリーグ:大宮0-2INAC神戸>◇第22節◇25日◇NACK5スタジアム大宮

今季限りでの現役引退を表明した大宮DF鮫島彩(36)が、ラストマッチで古巣INAC神戸に0-2で敗れたが、笑顔で完全燃焼した。

女子日本代表なでしこジャパンで11年女子W杯ドイツ大会優勝などを導いた左SBから駆け上がる攻撃力も披露。試合後は引退セレモニーや会見を行い、仲間やファンに感謝の意を伝えた。2連覇を決めていた三菱重工浦和は日テレ東京Vと引き分け。三菱重工浦和の清家が計20ゴールで初の得点王に輝いた。

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鮫島がトレードマークのポニーテールをなびかせた。ゴールにはつながらなかったが、左SBから積極的に前線に攻め上がる姿で観客を沸かせ、フル出場した。今季も全22試合でプレー。「ここ数年は1シーズン1シーズン、今年をやりきろうと思って戦ってきました。ちまたでは『やめるやめる詐欺』とも言われてきましたが、今年は自分の中でしっかりやりきったと思えたので、この場に立っています」。ピッチ上の引退セレモニーでのあいさつでは、敵味方関係なく涙を誘った。周囲に愛されてきた証しだ。

現在はプロと並行して筑波大大学院に通い、WEリーグの集客などを研究中だ。ファン、サポーター、スポンサー企業、家族、仲間らに感謝の意を述べ「これからはビール片手にスタンドで一緒にWEリーグを観戦していると思うので、これからも一緒に盛り上げていきましょう」と笑顔で手を振った。

東京電力時代は東日本大震災に直面するなど、公私とも悩んだ時期もあった。乗り越えられたのは周囲の支えだった。なでしこの一員としてW杯3度出場。「自分以外の誰かのために戦うことが何よりも楽しく、充実することを教えてくれた仲間に出会いました」。澤穂希さんらと国民栄誉賞も受賞するなど日本女子サッカーの一時代を築いた1人。笑顔のままピッチをさった。

◆鮫島彩(さめしま・あや)1987年(昭62)6月16日、栃木県河内町(現宇都宮市)生まれ。小1から河内SCジュベニールで競技開始。宮城・常盤木学園高では1年時からレギュラー。卒業後は東京電力マリーゼ入団。11年に米プロリーグのボストン・ブレイカーズ移籍。フランス1部モンペリエを経て、12年に仙台で国内復帰。15年からINAC神戸でプレーし、21年に大宮へ。家族は両親と兄2人。163センチ、56キロ。利き足右。血液型A。好きな食べ物はギョーザ、餅。