浦和レッズの元日本代表FW興梠慎三が38歳の誕生日の7月31日、埼玉スタジアムで会見し、今季限りでの現役引退を発表した。プロ20年目の節目の年。「自分の力ではチームを勝たせられない」と引退を決意。今後は監督を目指す。浦和で、敬愛する恩師のペトロビッチ監督(現札幌監督)から学んだ美しい攻撃サッカーで、自身が成し遂げられなかったリーグ優勝を、浦和監督として達成する目標を掲げた。
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★18年連続Jゴール
浦和の元日本代表FW興梠慎三(38)が31日、埼玉スタジアムで会見し、今季限りで現役を引退する意向を明らかにした。J1で最長の18年連続ゴール、歴代2位の通算168得点をマークするストライカーは、引退後に監督を目指す。
表情は晴れやかだった。「丈夫な体に生んでくれた母のおかげ」とし、誕生日の発表に「母にとっても自分を産んだ特別な日。感謝を伝える日だと思った」と理由を説明。かねて「メンバー外で引退するより、試合に絡みながら引退したい」と引き際の美学を口にしていた。今回の決断に「体力的に先発でチームのために頑張れるかを考えると、長い時間持たないのが正直な気持ち」と明かした。
指導者ライセンスはB級を保持。J監督に必要なS級を目指し、来季、浦和で「裏方」からスタートを切る。「浦和の監督になって、Jのタイトルを取りにいきます。野心しかないです」。理想は17年途中まで浦和を率いたペトロビッチ監督(現札幌監督、愛称ミシャ)。「監督になったら、ミシャから教わってきたことを若い選手にたたきこみ、ミシャのような美しいサッカーをしていきたい」と言い切った。【岩田千代巳】
■興梠の記録アラカルト
◆J1通算得点 524試合に出場し、168ゴールはFW大久保嘉人(191得点)に次いで歴代2位。
◆J1通算シュート 通算688本は歴代14位。「得点÷シュート」で算出したシュート決定率は24・4%で、通算100得点以上の15人の中では最高。好機を確実に仕留める決定力が光った。
◆J1連続シーズン得点 鹿島時代の07年にJ1初得点を挙げてから18年連続ゴール。MF小笠原満男の17年連続(99~15年)を抜いてJ1歴代最長。
◆J1連続シーズン2桁得点 鹿島時代の12年からJ1最長の9シーズン連続で2桁得点。大きなけがもなく、ハイレベルで安定していた。2位はFW佐藤寿人とFWエジミウソンで7年連続。
※すべて7月31日現在
◆興梠慎三 こうろき・しんぞう
1986年(昭61)7月31日生まれ、宮崎県出身。鵬翔高から05年に鹿島入りし、07年から3連覇。13年に浦和に移籍し、22年の札幌への期限付き移籍を挟み、昨季に浦和に復帰した。浦和では2度のACL制覇に貢献。日本代表として国際Aマッチ通算16試合13得点。16年リオデジャネイロ五輪には年齢制限外のオーバーエージ枠で加わった。175センチ、72キロ。