【浦和】クリアミス痛恨オウンゴールの井上黎生人「DFは失敗の経験で成長する」神戸戦リベンジ

浦和井上黎生人(2024年9月21日撮影)

浦和レッズのDF井上黎生人(りきと、27)が、痛恨のオウン・ゴールを糧に変える強い覚悟を示し、既に前へ歩みを進めている。

信じられない光景だった。再就任したスコルジャ監督の連勝がかかった21日の埼玉スタジアムでのFC東京戦。前半9分、東京MF俵積田が、ペナルティーエリア内に送り込んだ浮き球を、井上がクリアしようとして足を出した。だが、クリアが悪く、ボールは上後方へと浮き、そのままゴールへと吸い込まれた。めったに見ない形のオウン・ゴールだった。

スコルジャ監督のサッカーは手堅い守りがベース。スコルジャ体制が再スタートしたばかりのチームにとって、追いかける展開はあまりにも厳しい状況だった。そのまま、息を吹き返すことなく0-2で敗れた。

試合直後、井上は自己嫌悪のどん底に陥っていた。直接失点に絡んだミスは2回目だった。1度目は8発11日のサガン鳥栖戦。ヘディングで西川にバックパスをしたところ、短くなり、相手選手にゴール前でカットされた。西川は相手選手をファウルで止め、レッドカードで退場。その後のPKを決められ、勝ち点1にとどまった。

井上は「その日はたくさん考えたし眠れなかった。サッカーを25年間、やってきて初めての経験。プロになって10年目なんですけど…。2、3年で経験することを1年の短期間で経験しているととらえている」。 1日だけ落ち込んで、気持ちを切り替えた。24日のチーム始動日には、ミスを引きずることなく練習に励んだ。

「ディフェンダーは失敗の経験で成長すると言われる。今だからこそできる経験を成長につなげたいし、30歳を超えて若い選手が、今の自分と同じミスをしたときに、そこに寄り添ってあげられる選手になりたい。今は乗り越えるために、目を向けて頑張りたい」と毅然(きぜん)と話した。

次節は優勝争いの中にいるヴィッセル神戸戦。センターバックの定位置争いは再び、0からのスタートになると考えている。

「落ち込んでいる姿は見せたくないし、そんな姿を見せたら“使いたくない”と思われてしまう。もうしっかり反省して切り替えは出来ている。次は、(ミスを)取り返せるように頑張りたいし、必ず取り返す姿を見てもらいたい」。

上位の神戸相手に、リベンジの機会をつかみ、実現させる覚悟だ。【岩田千代巳】