T1首位の町田ユース、中山貴夫監督が明かす成長のカギ「自分で問題発見、解決する能力を促す」

町田ユースの中山貴夫監督=(C)FCMZ

高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ東京1部(T1)において、FC町田ゼルビアユースが首位に立っている。

10チーム総当たり2回戦の前半戦9試合を終え、6勝2分け1敗(勝ち点20)。2位駒大高、3位堀越、4位多摩大目黒が勝ち点15で並ぶ大混戦の中、頭一つ抜けている。

夏の2カ月間に及ぶ中断期を経て9月6日から後半戦が再開となる。町田Yは7日の大成戦(午後6時=NICHIBUN SAKURA FIELD)で仕切り直しの初戦を迎える中、2022年の就任から4年目となる中山貴夫監督がインタビューに応じた。

来季のプリンスリーグ関東2部昇格を目指す中、チームの現状や指導方針などについて語った。

   ◇  ◇  ◇

-前半戦の戦いぶりはどうでしたか?

「昨年は最終節で1位から2位になってしまった。それもあって今季は昇格を目指して頑張ろうとスタートを切った。東京のチームはレベルの高いチームが多いし、フィジカル的にも素晴らしいチームが多い中で首位になったというところは、昨年からの積み上げが大きいのかなと思います」

-マネジメント含めたチーム作りの方針は?

「まずは適切な努力を自主的にできるかどうか。そういった選手をより多く作っていくところがベースになります。自分で問題解決する能力であったり、問題を発見する能力であったり、それを自分なりに改善していく方法を見つけたり、そういった能力は社会に出てからもそうですし、サッカーをやっていく上で非常に大きなところだと考えています。そこを選手たちが自覚して取り組めるように促しをしています。ゼルビアには素晴らしいスタッフがそろっていますので、そういうスタッフとのコミュニケーション含めていい環境にあると思います。そこがアカデミーのコンセプトでもありますけど『うまい、賢い、タフ』という選手につながっていくと考えています」

-目指しているチームスタイルは?

「私の就任当初からボールを自分たちが持ってサッカーするというの大きなベースにありつつ、攻守に自ら(プレーを)起こしていくチームを目指しています。リアクションも非常に大事ではありますが、まずは自分たちがアクションを起こすことで変化を見ていく、その変化に対応していく、そういうチーム作りを目指してやっています」

-今週末から後半戦が始まりますが、チームが直面しそうな壁や課題について、どう想定されていますか

「ここ数年で我々ゼルビアユースが目指すサッカーがより多くの時間できているのもありますけど、他のチームから対応されているところもありますので、相手が対応してきたものにさらに、上を行く攻撃であったり、いい守備であったりというものを出せないと、苦しいゲームが続くのかなと思います。この夏含めて各チームともレベルを上げてきていると思いますので、さらに自分たちの質というものを出せるようにやっていきたいと思います」

-今年の夏は韓国遠征で実施しましたが、そこで得られた成長、変化は?

「韓国のユースチームはみなさんがイメージされるように、体の大きさやスピードといった個人の運動能力のところが高かった。我々のチームはいつも、どこでも自分たちがボールを持って主導権を握るサッカーをやる上で非常にいい相手でした。試合開始とともにワーッと来られて押し込まれる中で、自分たちが相手を観て判断しながら、そのフィジカルを上回ってゲームを進めることができた。その経験は選手たちに大きな自信になりました。そのボールのキワの部分で選手たちが怖がらず、下がらずプレーしたことで試合を優位に進められたのは大きかったです」

-その「うまい、賢い、タフ」というコンセプトの部分での手応えはどうでしたか

「私が就任してから、サッカーは相手があるスポーツだから相手を観てプレーできる、判断できるということをやっています。それがチームとして形になってきたことで、自分たちが持っている技術をスムーズに出せるようになってきたと思います。連係がうまくいったり、相手のプレッシャーを外していける場面が多くなった。そういう意味ではプレーとして評価できるものになっています」

-今季のT1リーグでは1敗しかしていません。そこはさまざまな経験が生かされているのでは

「去年まで自分たちのやりたいことをするんだという思いが強く、ちょっとしたスキを突かれて失点してしまうことが多かった。今年に関しては、自分たちが想定していること以外のことがたくさん起これば、当然失点することもあるだろうし、勝利につながらない試合も多くなると認識しています。そういう中で、みんなの成長があってスキを作る時間が少なくなり、結果にもつながっているんじゃないかと思います」

<T1前半戦順位>※9節終了時点

(1)町田Y 勝ち点20

(2)駒大高 同15

(3)堀越 同15

(4)多摩大目黒 同15

(5)FC東京B 同14

(6)国士舘 同14

(7)大成 同11

(8)実践学園 同10

(9)成立 同8

(10)東海大高輪台 同5