総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの準々決勝が7日、遠野運動公園陸上競技場(岩手)で行われる。2年連続4強入りを狙う新潟医療福祉大(北信越1)は、関西大(関西4)とマッチアップ。前日6日は岩手・紫波町で調整した。3日の1回戦から、中1日で3試合目を戦う超過密日程。勝ち上がるにはチームの総合力が問われるが、ここまで出番の限られている選手たちも熱量を高く保ち、ヒーローになる準備を進めている。
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前回準優勝の新潟医福大は、今大会も全員が主役だ。関西大戦を控えた6日、筑波大(関東8)との2回戦で先発した選手たちがリカバリー調整する脇で、控えだったメンバーが激しく体を動かし、コンディションの良さを佐熊裕和監督(61)にアピールした。来季J3北九州加入が内定し、2試合連続先発中のFW吉田晃盛(4年)は言う。「先発でも途中からでも力を発揮できる選手がそろっている。全員を信頼しているし、誰が出ても勝てる」。
流通経大(関東1)との1回戦はGK加沢宙也(4年)がPK戦で2本をストップしてヒーローになった。続く筑波戦ではMF高足龍(4年)と吉田がゴールを決めてスポットライトを浴び、両翼のMF田沢夢積とMF上之平暉羅(ともに4年)はそれぞれアシストで輝いた。4バック中央左ではボランチが本職のMF向井俊貴(3年)が激しい守備で存在感を示し、MF村田楓太(3年)がうまさと球際の強さで中盤を支えた。
大会は3~13日の短期決戦で、ファイナルまで進めばこの期間に5試合をこなす強行軍となる。勝ち進むほど疲労が蓄積するため、ここからは先発選手だけでなく、試合の流れを変える切り札の存在が勝負を左右することは間違いない。
新潟医福大には目をギラつかせてチャンスを待つ“ジョーカー”候補が多くいる。決定力のあるFW漆舘拳大(3年)。ドリブラーのMF森駿人とMF若林来希(ともに2年)。広範囲をカバーできるMF武原幸之介(4年)。この4人は前回大会の得点者で、さらに力強さのあるFW矢崎レイスとU-17日本代表経験のあるMF立川遼翔(ともに1年)らも控える。佐熊監督は「全員がいつでも行ける準備をしてくれている。次は誰かな」。ここからは総力戦。新たなヒーローの登場に期待した。【小林忠】
○…筑波大戦で今大会初ゴールを決めた吉田は、中1日で進む連戦にも「体は動いている」と好調を維持する。献身的なポストワークで攻撃のターゲットにもなるストライカーは、2戦連発に向け「危険に位置に入って行く」。相手のセンターバックにダメージを与える。
○…センターバックでフル出場を続ける向井は2試合で8ゴールを挙げる関西大の攻撃を警戒する。「得点感覚、ドリブルが得意な選手がいる。しっかりと対応し、0-0の時間が長くしながらメンタル面でも相手を揺さぶれれば」と完封をイメージした。
○…村田が豊富な得点パターンで全国初ゴールを狙う。ここまで2戦は2列目中央で高足とコンビを組んで先発。前線からの守備とプレスバックで相手からボールを奪い、ドリブル突破でアクセントを加えているが「もっと攻撃に絡んで自分らしさを出したい」と満足はなし。「チャンスがあればゴールを取りたい」。強気に足を振る。