国際サッカー連盟(FIFA)が28日に公表したW杯の運営などを担う子会社設立案に反発が広がる中、211の加盟協会は対応を迫られている。
評価額200億ドル(約3兆2720億円)規模の新会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」を立ち上げ、2割の株式を外部投資家に売却する計画。AP通信によるとFIFAは加盟協会に対し、設立を支持して売却資金を基にした配分金を受けるかどうかの回答期限を9月19日に設定した。過半数の承認などで設立が認められれば、各協会はそれぞれ30億円超を得られる。小規模の協会には貴重な資金で、投資家の商業的意向が大会に過剰に反映される懸念はあるが、賛否は分かれそうだ。
スペインなど強豪が集う欧州連盟は非難を強める。28日に続いて29日も声明を出し「FIFAは自分たちや仲間の利益のためにスポーツを利用することはできない」と痛烈に批判。対応を協議するため、30日にも会合を開くと報じられた。
アジア連盟は「適切に検討、議論される前に、このような重要事項が公になったことに失望している」と拙速な進め方に遺憾の意を表明。北中米カリブ海連盟も「適切なプロセスが欠如している」と同調した。
FIFAは大会日程などの決定についてはFFE設立後も「独占的な権限を保持する」としているが、投資家の収益拡大のため、W杯の開催頻度や出場チーム数の増加、入場券のさらなる高騰を招く可能性が指摘される。政界から声を上げた英国のバーナム首相は「W杯は商品ではない。一部を売れば、全てを売り渡したことになる」と警鐘を鳴らした。