【横浜】知念慶 王者鹿島から移籍決めた心意気「これから伸びていくクラブでチャレンジ」

知念慶(2025年11月撮影)

<明治安田J1:横浜-鹿島>◇7日◇東京・MUFG国立

欧州にカレンダーを合わせた夏開幕のJリーグが始まった。その歴史的な開幕戦で激突したのは横浜と鹿島。新章を迎えたJリーグにあって心機一転、王者鹿島から横浜に新天地を求めたのがMF知念慶(31)だ。川崎FでもJ1優勝を知る男は、近年苦戦を強いられる横浜で名門再建という新たなミッションに挑む。一方の鹿島は、93年のリーグ発足からどこも成し得ていないJ1とアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の2冠を目指して戦う。

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勇ましい「マリノス(船乗り)」に心強いデュエル王が加わった。14番を背負った知念は古巣相手の開幕戦で、国立のピッチに立った。

シーズン移行元年。その歴史的な転換期に、クラブを変えた。なぜ王者から移籍を? 知念は「一番は自分自身が成長するため。完成されたクラブでキャリアを積むのもいいけど、そこはもうある程度経験したので、これから伸びていくクラブというか、これからどんなふうに変わっていくか分からないけど、そういう前向きなチャレンジをしてみたいという意味で、今回チャレンジした」と言う。

もともとFWだが鹿島へ移籍した23年、ボランチに転向すると、その才能が一気に花開いた。リーグ最多のデュエル勝利数を誇り、優勝こそ逃したが24年はベスト11に輝いた。25年は鹿島でリーグ制覇、今年は半期の百年構想リーグでも東地区1位。ただ最近は負傷がちでサブに回ることも増えていた。そんな中、横浜から名門再建へ白羽の矢が立てられた。

横浜は24年以降思うように勝てなくなった。その原因は失点数の多さ。24年が38試合で62失点(1試合平均1・63)、25年が38試合で47失点(同1・23)、26年半期は18試合で29失点(同1・61)。中盤でボールを奪い切れず、DFラインが下がる傾向にあった。ボールを奪う位置が低くなり、結果的に相手ゴールは遠く、攻撃にも影響が出た。中盤で奪い切ることが、攻守を活性化させる1つのポイント。そこを改善すべく役回りが期待される。

コリカ監督は「言葉で多く語るタイプではないが、これがプレー基準であり例だと示してくれる」と評価する。副将のFW宮市も「ピッチ内での戦う姿勢がすごい。妥協のない姿勢はマリノスの中にあった緩さみたいなところを締めてくれる」と頼もしく見つめる。

クラブは2029年のクラブW杯出場を目標とする。つまり今季からさっそく上位に絡み、アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)出場権を獲得する必要がある。そんな野心を抱くチームにあって知念はまず足もとを見つめている。

「1年まずケガしないで稼働するっていうことが個人としての目標です。チームとしてACLE出場を掲げているのであれば、自分たちがそれを目指して100%ベストを尽くすだけだと思うので、僕自身もしっかりその力になれるように、ケガしないでいい状態で1年間を戦いたい」

「無事是名馬(ぶじこれめいば)」の格言のごとし。凡事徹底を積み上げた先に、名門再建の道が見えそうだ。【佐藤隆志】

◆知念慶(ちねん・けい)1995年(平7)3月15日生まれ、沖縄県南風原町出身。沖縄・知念高、愛知学院大を経て川崎F、大分、川崎F、鹿島に所属。J1リーグ4度優勝(川崎Fで3回、鹿島で1回)。J1通算213試合36得点、特別大会「百年構想リーグ」16試合1得点。177センチ、73キロ。ニックネームは「チネン」。

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