J1開幕戦で16歳4カ月5日にしてプロデビューし、2番目の年少記録となるゴールを決めた横浜MF三井寺眞(みいでら・しん)が、注目の2戦目に向かう。15日に敵地アイスタで清水と対戦し、デビュー2試合連続ゴールの記録が期待される。相手も対策してくる中で再び持ち味を発揮し、チームの今季初勝利に貢献することはできるのか。その一挙手一投足から目が離せない。
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衝撃のデビューから1週間。周囲の反響について問われると、三井寺は「特に何も変わらずって感じです」。本人やチームは至って普通。変わったのはメディア側の見る目なのだろう。
8月7日の開幕戦後のミックスゾーン。大勢の記者が血眼になって押し寄せた。その言葉は1つも漏らすまい、とばかりに。ニューヒーロー誕生-。W杯で期待された日本代表が、32強でブラジルに敗れた喪失感は大きかった。そこから新たな何かにすがりたい。そんな思いが強まっていた中、新時代の16歳が飛び出したのだから無理もない。
13日のトレーニング後、やはり記者たちはまた一歩前へ出ていた。クラブの広報担当者が三井寺の思いを代弁する。「おじさんたちの威圧感が(怖い)。距離が近い」。我に返った記者たちが一歩下がると、16歳は笑みを浮かべた。
三井寺は傑物だ。王者鹿島を相手に1得点含めチームの全3得点に絡んだ。いやが上にも周囲の期待感は高まるが、当の本人は足もとを見つめる。「まだ自分は1試合しか出ていなくて、前節は自分には対策もなかった。ここから活躍できる選手というのは、対策されてもゴールやチャンスを作れる選手。そこは自分も意識していきたい」。
鹿島戦では右足がけいれんし、後半16分で交代を余儀なくされた。試合も逆転負けとあって「悔しかった、60分で切れたので。今後はその時間を長くしていって、フルタイム走りきれるように体力を付けたい」と課題も口にした。
また、コリカ監督は「開幕戦でクオリティーは見せてくれた。もちろん期待はしているけど、忘れてはいけないのはまだ1試合だけの選手ということだ。まだまだ成長しなければいけない」と見る目は優しい。
三井寺のプレーは創造性にあふれている。「サッカーを楽しみたいっていうのが一番。そこはブレずにやっていきたい」。ピッチで躍動する姿はマリノスにとどまらず、日本サッカーの希望だ。そんなファンタジスタから目を逸らすことはできない。【佐藤隆志】