<天皇杯:福島-大山クラブ>◇19日◇1回戦◇とうスタ
J3福島ユナイテッドFCのカズことFW三浦知良が、59歳5カ月24日にして2得点を挙げた。大山サッカークラブ(山形)戦にキャプテンマークを巻いて先発出場すると、後半13分までプレーし、2本のPKを決めた。天皇杯の本戦でのゴールとなれば、神戸時代の03年12月23日の準々決勝C大阪戦(神戸ユ)以来23年ぶりで、大会の最年長得点を記録した。7-0で大勝し、26日の2回戦では横浜と対戦する。
◇ ◇ ◇
106回目を数える日本最古の大会で、59歳5カ月24日の最古参「キング・カズ」が新たな記録を打ち立てた。
まずは前半12分だった。味方選手が倒されて得たPK。ペナルティースポットに立ったカズは落ち着き払っていた。主審の笛がなると、助走からしっかり左の軸足を踏み込み、右足を強振。GKの逆を取る形でゴール左隅へきれいに決まった。福島サポーターからは「ウォーッ」という歓声が上がった。
後半にも再びチャンスを物にした。9分、スルーパスに抜け出したところで倒された。自らが得たPKを再びゴール左隅へシュート。GKが懸命に伸ばした手の先を抜け、正確にコントロールされたシュートを決めた。5-0とした。
まさにカズの日。序盤から積極的にゴールを狙った。前半4分のファーストプレー。右に開いてパスを引き出すと角度のない位置から豪快に右足を振り抜いた。シュートはゴール左へわずかに外れた。PKで得点した後の前半14分にも決定機を迎え、右足で狙ったが相手に阻まれた。
攻撃だけでなく、相手ボールを懸命に追い、奪い返す場面もあった。攻守に献身的に走り、チームに勢いをもたらした。後半もいの一番にベンチを飛び出し、ピッチへ。元気いっぱいだった。後半13分、カズは余力を残す形でベンチに下がった。見事な2得点だった。
カズは7月25日に行われた天皇杯福島県予選決勝のいわき古河FC(東北2部)戦で、4-0で迎えた後半7分、右からの折り返しを右足で押し込み、JFL鈴鹿時代の22年11月12日のFC大阪戦以来、4年ぶりのゴールを決めていた。まさに衰え知らず。生ける伝説は、来年2月には還暦を迎えるが、その向上心の火を燃やし続けている。
今季J3は2試合を終え、まだ出場がない。それでも15日の金沢戦はベンチメンバーから外れ、中3日で迎えた天皇杯へ準備を進めてきた。満を持して迎えた全国舞台で、力強くカズ健在をアピールした。【佐藤隆志】
◆天皇杯最年長ゴール これまでの記録は21年6月9日にJ1札幌MF小野伸二が2回戦のJFLソニー仙台戦でマークした41歳8カ月13日。キャプテンマークを巻いて先発し、0-1で迎えた前半14分、直接FKでキッカーを務め、ゴールを決めた。それ以前は55年に大阪サッカークラブのFW川本泰三が記録した41歳3カ月15日での得点が最年長だった。