【横浜】雑草が輝き放つ…プロ7年目FW谷村海那、同学年エリートと対決し先制弾「自信ついた」

町田対横浜 前半、ゴールを決める横浜谷村海那(右端)(撮影・宮地輝)

<明治安田J1:町田1-1横浜>◇11日◇第7節◇MUFG国立

今季ブレーク中の横浜FW谷村海那(28)が、無敗の首位町田からゴールを奪った。前半12分にCKからヘディングシュートを決めた。試合は1-1と追いつかれたが、大学経由でプロ7年目に入った苦労人が今季7試合で得点。ランキングで日本人トップタイを守った。来週メンバーが発表される新生日本代表入りの期待も高まる。東京のW杯日本代表DF長友佑都は40歳の誕生日と重なったG大阪戦で今季初先発。敵地で2-0勝利に貢献した。

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人一倍泥臭い雑草が、輝きを放った。同学年の「9番対決」となった国立決戦。W杯日本代表FW小川を向こうに回し、存在感を見せたのは谷村だった。前半12分、最初のチャンスでゴールを奪ってみせた。右CKからMF松村がゴール前へ送ったボール。相手マークを巧みに外してゴール前へ入り、体を投げ出しながら頭で押し込んだ。「マンツーマンの相手をうまくはがすことができた」。自身が最も得意とする相手選手との駆け引きが光った。

前半32分にも右足で再びゴールネットを揺らしたが、浮いたボールが直前に左手に触れておりVARで得点とはならなかった。「あれが入っていれば」と悔やんだが、持ち前の決定力は見せつけた。コリカ監督も「ハードワークをいとわず、どんどん危険な選手になっている」と褒めた。

神奈川・桐光学園時代からエリート街道を歩んだ小川とは同世代だが、その歩みは対称的だ。ドジャーズ大谷翔平の母校として有名な岩手・花巻東から国士舘大を経て、20年に加入したいわきは当時JFL。アマチュアリーグからプロキャリアをスタートさせた。チームの昇格に歩調を合わせてJ3、J2とステップアップ。5年目の24年に38試合18得点と頭角を現した。

そして横浜がJ2降格の危機に直面した昨夏、いわきから完全移籍で加入。15試合で6得点を挙げてJ1残留に貢献すると、今年の百年構想リーグでも18試合10得点した。そして今季はさらにその得点ペースが上がった。なぜ得点が取れるようになったのか?「ゴール前への入りは意識しているし、それがうまくいっている。コンスタントに取れるようになったことで自信がついた」と説明する。

踏まれても、踏まれてもという雑草魂の持ち主。この日も前線で体を張り続け、そのたびにピッチに引き倒された。それでも事もなげに立ち上がり、走り続けた。同世代で同じタイプのストライカーの小川のことは意識しないわけがない。「一発で決める決定力だったり、動き出しは一級品の選手だと思いますが、自分も負けないくらい決める力はあると思います」。

こうなってくると期待されるのが、今月下旬から始まる新生日本代表入りだ。この日はメンバー発表前の最後の試合だった。「入れればいいですけど、まだ上には上がいる。もっと成長しないといけない。1人のところでもボールを収められる選手になりたい。でもあきらめていない」。遅れてきた大器の夢は広がるばかりだ。【佐藤隆志】

◆谷村海那(たにむら・かいな)1998年(平10)3月5日生まれ、岩手県盛岡市出身。グルージャ盛岡ジュニア、大宮中、花巻東高を経て国士舘大進学。20年に当時JFLのいわきに入団し、昨夏J1の横浜加入。J1通算22試合12得点、百年構想リーグ18試合10得点、J2通算101試合33得点、J3通算29試合6得点。183センチ、81キロ。

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