<アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE):G大阪4-1コンアン・ハノイ>◇15日◇東地区1次リーグ第1節◇パナスタ
ガンバ大阪がFW宇佐美貴史(34)の2ゴールで、現行のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)にベトナムクラブとして初参加したコンアン・ハノイを撃破した。
序盤からコンアン・ハノイのフィジカルと推進力を受け、前半26分にはバーに当たるシュートを許すなど苦しんだ。そのG大阪を救ったのが、エースの宇佐美だった。同29分、バイタルエリアでFW山下諒也のパスを受けると、左足を鋭く振り抜いてゴール左上を打ち抜いた。「相手がマンツーマンで来ていたので、僕のところで何かしないとなと思っていた。なかなかそれができない20分間だった。あの瞬間『ここでやってやろう』とフィニッシュまで迷いはなかったし、コースも見えていた。ふっと力が抜けて、いい感じで足がボールに乗った」。練習でも出していなかったという左での驚異的な一撃を振り返った。
予感通りのゴールだった。「今日は『なんかやってやろう』という気がすごくあって、(点を)取れる気もあった。第六感みたいなものが働いて『なんかいけそうな気がするな』というのがあった」。朝起きた時にあったという“予感”のまま、ピッチで結果を出した。
チームはリーグで6戦未勝利と苦しい状況が続く中で、どうしても流れを変える必要があった。「一つ勝たないと乗らないという未熟さは2~3年前ぐらいからある。その中で、きっかけを作りさえすればと思っていた。クオリティーが低いわけでもないし、チームとして弱いというわけでもないけど、メンタル的に沈むと、プレーの選択がすべて消極的になる。そこを打破することを自分がしたいなと思っていた」。豪快な先制点で流れを呼び込んだだけでなく、2-0で迎えた後半22分にも山下のラストパスを流し込んで勝利を決定付けた背番号39は、有言実行の大仕事。「1点取ってからは自分たちらしさが出た。メンタル的にポジティブな状況でやることが大事だと思った」と、ここからの復調に自信を得た。
チームの勝利は、宇佐美がJ3レイラック滋賀を相手に2点を決めた8月26日の天皇杯2回戦以来5試合ぶり。左太もも裏を痛めて離脱もあったが、その試合以来の先発出場で勝利をもたらす2得点。「体のキレもキックも徐々に戻ってきた。熱を帯びている感じもすごくいいし、もう一度ポジションを奪い返してやろうっていう気持ちもあった。もう一度“使えるやつ”だと思わせないとと思っていた」。G大阪を上昇気流に乗せるのはこの男だということを、あらためて証明した。【永田淳】