東京ヴェルディに新加入した韓国代表DFチョ・ユミン(29)が、東京ダービーに向けて「1分でも、10分でも」と出場への意欲をあらわにした。
15日に東京・稲城市でのトレーニングに取材対応。2日後に控えるFC東京戦に向け、現在の状態については「監督とコーチングスタッフがその体を仕上げる時間だったり、色々と面倒見てくださっているので、すごくいい調子で体を仕上げてます。今回のメンバーに入るかどうかまだ分からないですが、入るとしたら、それが1分でも10分でも、全力で挑むつもりでいます」と話した。
センターバック、サイドバック、さらに1列前のアンカーでもプレーする。何よりワールドカップ(W杯)韓国代表という栄えあるキャリアを持つ。
2022年のカタール大会では1試合に途中出場。今夏のW杯北中米大会にも2大会連続のメンバー入りを果たしたが、開幕直前の親善試合で足底筋膜を断裂し、参加はかなわなかった。
9月にUAE1部シャールジャFCから完全移籍で加入。実力のあるW杯代表選手がなぜ東京Vを選択したのか?
「結論から言うと、ヴェルディのフロント、強化部が見せていただいたその誠意というか、その気持ちがすごく伝わった。それがすごく大きな要因であって、それと必ずJリーグで1回プレーできたらいいなっていう夢は前からあったので、その夢がかなえられるっていう意味と、それにプラスしてヴェルディが見せてくれた誠意が重なって来られたかなって思います」
クラブ側は韓国まで足を運んだ。真摯(しんし)にクラブのビジョンを説いた。その熱意が心に響いたからこそ、首を縦に振った。
ただ、現在の東京Vは9試合を終えて4分け5敗と未勝利。Jリーグ60クラブで唯一、白星がないチームとなっている。
そのJ1最下位のチームをどう見ているのか?
「成績で言うと今良くない状態での状況ではありますが、今参加していて、チーム仲間たち、コーチングスタッフたちと練習に取り組みながら感じるのは、これから良くなっていくっていうのは感じています。なので、自分が今加入して成績がすぐに良くなるっていうのは傲慢(ごうまん)だと思うし、いろんな意味で難しい状況ではありますが、自分に与えられた責任だったり役割を担いながら、チームに貢献できればと思います」
練習に参加して、改めてJリーグと韓国Kリーグのサッカーの違いも感じている。
「やっぱりこう来てみて実感してるのはテンポですかね。練習でのテンポもそうですし、明らかに早いっていうのは正直感じています」
そしてJリーグが魅力的に映る理由について、こう話した。
「リーグの経営面での(日本と韓国の)差をちょっと話すと、プレースタイルだったりチームスタイルっていうのもあるかもしれないけど、まずはJリーグが今のKリーグより、例えば規模的にも(サッカーの)クオリティーにも、世界的に見た時にJリーグの方がいいレベルにあると思います」
1度は日本でプレーしたかったという夢が現実になった。そしてここからは東京VをJ1に残留させるため、自らの持つ力を最大限に発揮すること。
「まずは早く自分がリーグに慣れることが何よりも大事かな。そういったところを中心にして、まずは練習に取り組んでいる最中です」
そして今も目標とするのは、今後も韓国代表として国際舞台で活躍することだ。Jリーグに加入したことは、言わば代表に再び戻るためのものであり、そこにたどり着けるだけの環境があると認識する。
「この間のW杯に関しては、ケガで最終エントリーに入れず、少し残念な思いをしてしまったので、あそこは夢の舞台です。なので、そこにまた戻るためにJリーグを選んだことも中にはあります。なので、韓国代表に戻りたいというのは本当に当たり前ですし、是非そこをつかめるように、チャンスをつかめるように頑張っていきたいと思います」
妻は韓国のアイドルグループ「T-ARA」の元メンバーのソヨンさんとあって、母国では注目を浴びるカップルだ。まだ日本ではベールに包まれた存在だが、東京V立て直しの切り札としての期待は大きい。【佐藤隆志】