待望の戦列復帰を果たしたヴィッセル神戸FW佐々木大樹(27)が、ギアを上げて31日名古屋グランパス戦(ノエスタ)に向かう。
29日は神戸市内のいぶきの森球技場でメディア公開練習で汗を流し「これだけ離れていたんで、感覚的に少し違うなっていう部分はありますけど、いい感じでけがする前までのところまで持っていけている。今できる100%ではある」と回復ぶりに手応えを口にした。
6月に右外側半月板損傷と診断されて手術を受け、24日のFC町田ゼルビア戦で5カ月ぶりに実戦復帰。これまでの選手生活にない長期離脱で苦しい期間となったが「いい機会だったなと思います。体の部分、サッカーの部分で見つめ直すことができたので」と、ポジティブ男は前向きに捉えてリハビリに取り組んできた。
細かな部分では、後方から受けたパスをリターンする仕方から見直した。「ただ後ろ向きでリターンするんじゃなくて、ちょっとでも前にスペースがあるなら、一度前を向いてリターンする。それだけでも違う」。スタンドから俯瞰(ふかん)して試合を見ることで、ピッチでは気付けなかったことを感じられた。
アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)も戦う神戸では連戦が多く、まず回復に努めることが求められるが、長く離れたことでトレーニングに打ち込むこともできた。痛めた右膝を中心に、下半身の強化を積極的に行った。その成果は日々の練習でも感じられているといい、突発的な動きをした際に「ちょっと出力が上がったな」と手応え。試合のピッチでも変化が見せられると自信を持つまでになった。
老若男女に愛される27歳は、町田戦でピッチに入る際にサポーターから大歓声で迎えられた。その光景に「鳥肌が立った。ほんまにうれしかったし、幸せやった」と感動し、復帰の喜びを実感した。だからこそ、その思いにプレーで応える覚悟が強まった。「この歓声にちゃんと恩返ししたいなって、きれいごとじゃなく、ほんまに心から思った。ただの1人をこんな歓声で迎えてくれるチームはないと思うんで。ゴールやアシストといった数字の部分で、勝利に貢献したい」。戻ってきた背番号13が、進化を遂げたパフォーマンスで神戸をタイトルに導く。【永田淳】